ハンガリー生活⑧ お家時間は日本と何も変わらない

日本に住んでいる家族や友人と話すと、「ハンガリーでの生活はどう?」「大変?楽しんでる?」とよく聞かれる。
会話のきっかけとなる些細な質問だし、ハンガリーらしいことや苦労話を答えたりするのだが、実は「大半の時間は、何も日本と変わらないよ」というのが正直な答えだ。

私は根っからのインドア派であり、一日の大半の活動が家で完結する。
外出の一番の理由であった出勤は、リモートワークへの切り替えで消滅。
勉強も家でやりたいタイプで、趣味もほとんどインドアの活動。
何より、家でのんびりする時間が、自分にとって至福の時間である。

こうなると、今日にいたるインターネット、さらにVPNの発達のおかげで、1日の大半を占めるお家時間の過ごし方は、日本とほとんど変わっていない。
リアルタイム・最新ということに拘りさえなければ、大半のコンテンツはハンガリーでも利用・視聴できてしまう。

ハンガリーに来る前は、駐在先にある「日本人社会」に関わることを恐れてもいた。
だが、少なくともブダペストにおいては、自分から関わりを持とうとしなければ日本人に会うこともない。
一昔前よりは、日本人コミュニティの強制力・統率力も弱まったのだろう。

家族や友人など、「会いたい人に直接会いにくい」というのは、コロナ禍の日本と同じことで、すっかり慣れてしまった。
それでも、コミュニケーションはオンラインで取れる。

だから、「海外生活」自体は、もはやそこまでハードルが高いものではないと思うのだ。
大変なのは「海外での駐在仕事」や「海外での出産・子育て」という特別なイベントがある場合である。

「家族が海外に行ってしまうけど、帯同するか迷う」という人はたくさんいると思うのだが、少なくとも生活面では、あまり恐れずに踏み出してもいいのではないか。
海外に出るという行為はアウトドアに見えるけど、実はインドア派の人間の方が、ストレスやギャップを感じずに済む環境が整っている。
外に出るとちょっぴり刺激を感じながらも、家ではストレスなく過ごせるという帯同生活も悪くない。

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