システムエンジニアの私が、短編小説ハッカソン「novel jam」に参加する理由。
はじめまして。
加茂野もかと申します。
上から呼んで、かものもか、下から呼んで、かものもか。カモノハシが好きです。「もかさん」「もかちゃん」と呼ばれることの方が多いです。
このたび、novel jamに著者として出場させていただくことになりました。
まずは、実績、サンプル作品やSNSアカウントも持たない私を選んでくださった主催の方々に感謝申し上げます。
なぜ選ばれたか、私にもよくわかりませんが
主催の方に刺さった、選ばれた理由となったであろう「novel jamへの思い」を書くことで、私の自己紹介とさせていただきます。
結論だけ先に申し上げますと、
「誰かと行うものづくりへの情熱を感じ、この先の人生を切り拓きたいから
この理由で、novel jamへの出場を決めました。
以下、私の来歴も踏まえつつ、novel jamへの思いについて、詳しくお話していきます。
1.文学少女はエンジニアになりたい
私は文学部出身です。
大学では「ポーランド文学」「近現代日本文学」「映画」「ミュージカル」「怪異譚」「舞踏」
「シェイクスピア」「日本古典」等、たくさんの文学および文化に触れてきました。
特定の何かを突き詰めるのではなく、見識を広げ、学問もしての世界を知って自分の表現を豊かにする。私は大学をそんな場所としていました。文学以外にも、心理学や物理学、栄養学等、宗教学や法律学等、自分から進んで触れない分野についても教授の話を聞き、学ぶようにしていました。
執筆に関して。実は小学生の頃から断続的にですが続けています。
小学生2年生の時にはじめて書いた小説は「チワワの大冒険」という犬の話でした。チワワが食料のような生きる物資からカメラのような嗜好品まで、とんでもなく大量な荷物を抱えて歩くなんて無謀な、というようなとってもファンシーな(?)作品になっていました。
中学受験の為に進学塾に缶詰になっていた時、休み時間に小説を書いていたら「勉強が佳境になっても執筆は辞めないで、書き続けていて」と講師の方に言われたのは、今でも鮮明に覚えています。
その言葉を胸に、大学でも文藝部に入り、年に1-2回ほど短編小説や散文を冊子として出していました。
そんな私は「表現」を仕事に選ばず、「IT」という世界で働こうと思いました。
理由を書くとまた長くなりますのでここでは簡単にまとめさせてもらいますが、
・コンピュータや電子機器を触ることが好き
・働きながら情報系の知識を学びたい
・システムやアプリを複数人で作り上げる、ものづくりとしての「システム構築」を経験したい
・潜在的な問題に対する根拠付けや解決策を論理立てて考えることが好き
・世界を変えるものを、誰かと作りたい
この辺りが、システムエンジニア(SE)を選んだ理由となります。
2.現実と思いの乖離
技術を身につけながら、誰かと力を合わせながら、なにか世界を変えるようなシステムを作りたい。
そんな熱い思いで入社したはずが、今はシステムのサーバーを構築する、インフラ分野に配属されています。
教育の手厚いところ、という基準でそこそこの規模の会社に入ってしまったからこその、落とし穴にハマってしまったのかもしれません。
本来ならアプリのようなものを作りたかったはずなのに、それが叶わない。
けれど、今ある環境でまずは頑張って成果を出さなければ異動もできない。無我夢中で勉強をしていますが、「ぬるま湯につかって楽をしたいなら今の環境でも生きていける」という自分の甘えが、出てきつつある、というのが現状です。
今の状況を打破して、ものを作るために踏み出したい。しかし、今の自分には、正直その勇気がない。
現実は私に優しくはありませんでした。
そして、「私」を保つことの難しさに、直面しました。
3.novel jamを再出発地点に
そんな矢先、Twitterの山田しいたさんのnovel jamレポートをきっかけに、novel jamのことを知りました。
趣味として続けていた執筆は、ほとんど個人作業として私はとらえていました。誰かと交流する機会は、冊子を出すときの校正と感想を貰う時だけ。
作りあげる最初の段階から、編集者やデザイナーの方と切磋琢磨して、ひとつの作品を作る経験は、「誰かと共にものづくりをしたい」私にとって、魅力的でした。
novel Jamを知ったのは応募締切日の当日。調べてみると、著者枠は一番人気で今から応募しても受かるかどうか、分かりません。それでも、機会があるなら掴んでみたい。
2時間かけて、なるべくわかりやすく私を知ってもらえるような意気込みを500字程度にまとめて、その日の夜に応募しました。
応募したのは衝動に駆られたから、かもしれません。
それでも私は、その一瞬に生まれた思いを大事に、前に進んでいきたいと思います。
そして、novel jamを通じて「ものづくりへの情熱」を再加熱させて、未来を切り拓きたいのです。
これが、私のnovel jamへの思いです。
以上となります。
お読み頂きありがとうございました。
そして、この生地を通して、私に少しでも興味を持っていただければ幸いです。
2019.10.22 加茂野もか