老母、毎年エアコンのリモコンでパニック
毎日、外は、36℃を超す気温となりました。
母が一人暮らす家の中も、汗が噴き出す温度となり、
「エアコンをつけたら?」と私が言いましたら、
「大丈夫」と、母は言いました。
ここの建物は、いつも風通りがいいので、
目の前にある川と草地からの風はひんやりして、
よその家よりは、快適ですが、
さすがに、こうも連日猛暑だと、風は熱風です。
実家に毎日通ってる私は、ちょっと、つらいなと感じてきていました。
北の部屋で、暑さをさけてた、飼い猫マリアが、
ぐずりながら、こちらの部屋にきました。
「暑いよ~」といってるように思いました。
マリアは14歳の老齢猫なので、
体をいたわって、エアコンをつけてあげました。
私が帰るとき、母が、「つけっぱなしでいいよ」と言いました。
やはり、夜、暑さから寝苦しかったようです。
次の朝8時、自宅で私が朝食をとっていると、
母から電話がかかってきました。
「夜中寒かったから、(エアコンの)温度をあげたんだけど、
30℃なの!(リモコンが)壊れてるのかも!早く来て!」
というのです。
「暖房」でも押したかな?
「一回、エアコンをとめて、『冷房』を押しなさいよ」
と私は返事して、電話を切りました。
すると、すぐにまた電話がかかってきて、
「やっぱり、30℃だわ!早く来て!」
と母は、わめきつづけています。
「あぁ、わかったよ」
といって、電話を切ったあと、ふと気づきました。
29℃設定なんだから、一つ上げれば、30℃
当たり前の話じゃない。
電話して、そのことを伝えると、
「温度の変え方がわからない」、と母がわめくので、
「への字のところを押せばいいのよ」と答えたが、
「いいから、早く来て!早く来て!」と
母は、わめくのでした。
あ~、うるさい。
行きたくないなぁ。
実家に行き、「ここのボタンよ」と指さすと、
「あぁ、なんだ」と母は、安堵した顔を見せました。
毎年、リモコンの使い方で、母は、大騒ぎ。
母は、機械が苦手で、なんでもすぐに「壊れたんじゃないの!」
「壊れるから、やらない」と拒否反応を示すのでした。
壊れたら、買い替えたらいい話だし、
たいていの家電は、繊細な機械じゃないので、壊れるもんじゃない。
前に書いてあげた、エアコンの取説は、読まないようで、
「つける」「とめる」だけ、かきなぞってありました。
その下に、温度調節の説明がかいてあるのですが、
色あせて、後期高齢者には、見えないのかもしれない。
あらたに、取説を書き直すことにしました。
リモコンのイラストを書くときになって、
リモコンに「温度調節のやりかたのメモ」が貼られてるのが目に入りました。
昨年、私が書いて貼ってあげてたのでした。
母に、
「ここに貼ってあるじゃない!」
というと、
「いま、書いて貼ったんじゃないの?」と
母は、疑った顔でいうのです。
頭に来るなぁ。
冬は、母は、暖房でエアコンを使ってて、
リモコンを触るのは、1年ぶりではないはずなのに、
ぎゃんぎゃん騒がれると疲れます。
母の実家では、28℃前後が、冷房の温度がちょどいいかんじです。
夏でも、日中の気温が28℃下回る日がたまにありますが、
なぜか、母は、冷房をつけつづけます。
「外のほうが、涼しいよ」「外と同じ温度だよ」
と声かけても、「いいの!」と母は、とめようとしません。
熱気がこもって、部屋の中のほうが暑いのに。
「窓開けなよ」で、母と口論になるのも、毎年のことです。
痴呆症ではないのですが、発達障害と思われる老母。
しっかりした生活をしてる高齢者を見かけたりすると、
うらやましく感じます。
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