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スーパーロボット大戦β アムロ再び①

新西暦187年…
様々な組織の暗躍によって地球圏は再び緊迫した空気に包まれることになった…。
地球圏の混乱に呼応するかのように、小惑星アクシズへ逃亡していたジオン公国軍が「ネオ・ジオン軍」として再起し、軍事活動を開始する。それに対して地球連邦軍の上層部は特殊部隊「ティターンズ」と特務部隊「OZ」を結成、ジオンの残党狩りとスペースノイドの反地球連邦運動の鎮圧を開始した。 一方、地球上では恐竜帝国や悪魔帝国が現れ、極東地区を襲撃したが「マジンガーZ」「ゲッターロボ」の活躍により壊滅。恐竜帝国に協力していたDr.ヘルや悪魔帝国のプリンス・シャーキンは再起の機会をうかがい、それぞれの軍団の増強を行っていた。 宇宙でのジオンの復興の兆しティターンズの総統であるジャミトフ・ハイマンは連邦軍を我が物にしようと画策を見落としていた連邦政府の腐敗化は進む。そんな中でも「反地球連邦政府組織」も立ち上げっていた。
エゥーゴは「ジオン残党狩り」として組織されたティターンズの横暴と、それを黙認する連邦に対する抵抗として、元地球連邦軍准将ブレックス・フォーラを中心に結成された組織である。そのため、名目上は反連邦組織ながらも実際には「ティターンズにはついていけない」と考えた連邦正規軍の一部も参加している。勿論名目通りに旧ジオン兵なども参加していた。

「そう言えば、先輩って前は 特務機関NERV(ネルフ)にいたんでしょ。どうしてエゥーゴに来たんですか?」
グレイファントム内の娯楽室で、先日補給物資調達の際に寄った東京銀座にある、創業100年を超える老舗「資生堂パーラー 銀座本店」の看板商品「ショートケーキ」(730円)残り2つを食べながらミユキ・ムラサメ航海長が先輩である葛城 ミサト一尉に聞いてみた。
「勿論上かの辞令があったからってのはあるけど、昔…ある人に会ったからよ。今思えば…その出会いのおかげで私はここにいるのかも知れない」
「ある人って?」
「アムロ・レイよ」
「アムロ・レイって…7年前の一年戦争の英雄ですよね。どこで会ったんですか?」
「2年程前、リツコと北米をドライブ旅行していた時…会ったの。その時は、こんな時代にも親の財産を相続している暗い青年がいるって笑ったのよね。でも、その青年は生きることに疲れていながらも、夢を見続けているような人だった…最近になって、その人がアムロ・レイだってわかったの」
「彼が名乗ったんですか?」
「そうじゃないわ。宇宙に出てから…地球の重力から解放されてからわかったのよクワトロ大尉のような方と出会って、あの青年は宇宙に出れず苦しんでいるアムロ・レイだって…他にも理由はあるけどね。でも、私はエゥーゴより、このアーガマ隊の空気にひかれたのだと思っているわ」
「空気?」
「そう。この艦にはクワトロ大尉やブライト艦長、甲児君達やゲッターチーム…コン・バトラーチームのように…それぞれの所属や組織を越えて人が集まっている、単に目的が同じだから一緒にいるということではなく、何か…絆みたいなものを感じるのよ、きっと、それにひかれてここに来たのだと思うわ。これは運命だと言ってもいいかも知れない」「貴女やシフォン少佐がここに来たのも運命だと思うわ」
「そうかも知れないですね先輩って見かけによらずロマンティストなんですね」
「あら、私だって一応女なのよ。そういう感情だって持ち合わせているわそれに、アムロ・レイもここの空気を求めているはず…」
宇宙巡洋艦アーガマ
エゥーゴが建造したかつてのホワイトベースを参考に設計となっている。宇宙空間では左右の居住空間はアームを延ばして回転しながら擬似重力を発生させる独特のフォルムでブリッジも普段は上方に延ばされているが、戦闘時は格納される。
初代艦長はヘンケン・ベッケナー中佐が務めていたが、一年戦争の英雄の1人ブライト・ノアがエゥーゴに参加し、二代目艦長に就任していた。
「ヘンケン中佐の部隊との合流までには若干時間があるな…」
アーガマの艦橋でブライト・ノア大佐始めクワトロ・バジーナ大尉、シフォンと特務機関NERV(ネルフ)から出向で最近ではパイロットとして出撃が多くなった代わりにグレイファントムの艦長代理に就任中の葛城ミサト一尉が今後の方針を定める為に集まっていた。
「シフォン少佐、グレイファントムの進路をシャイアンへ向けてくれ」
目下の相手であるティターンズに対抗する戦力的にはMSやスーパーロボットは集まりつつはあるが、戦術、戦略的にはまだまだとブライト大佐は考えていた。
「シャイアン? あそこには連邦軍の基地があるぞ今の我々は正規の連邦軍からも攻撃される可能性がある。余計な戦闘は避けたいところだがな」
ブライト大佐の案にクワトロ大尉は少し不満がある様な口ぶりだ。
「あの基地にはアムロ・レイがいる」
「アムロ・レイが…?」
「私は彼をアーガマ隊に引き入れようと思っているのだが…」
シフォンはブライト大佐の言葉にクワトロ大尉自身何か一年戦争時代の英雄に思いがある様に感じた..
「今、アムロさんは何をやっているんですか?」
シフォン自身一年戦争を共に生き抜いた戦友についてマスコミが流す報道くらいの情報しか得られていない。
「連邦軍のガンダム開発計画にオブザーバーとして参加しているが…私生活でも軍の厳しい監視を受け、軟禁状態同然だという」
ブライト大佐同様一年戦争時代英雄は何かしら監視の目が光っているのは自分自身も同じ境遇だから分からなくも無いが「英雄アムロ・レイ」はやはり特別である様だ。
「…はたして、そんな状態のアムロ・レイが我々の戦力になり得るのか?」
クワトロ大尉の意見は最もな話だ。
「シフォン少佐がシャイアンに近づき次第に、それを君に確かめてもらいたい」
「彼をここへ連れて来いと?」
結構無理難題を投げてくるとシフォンは思った。「無理だとは思うが、戦闘はなるべく避けてくれ」更に無茶苦茶な事言うなブライト大佐は...
「一応、努力はしてみよう...一撃離脱出来るの様な機体でもあれば良いのだが...」
「それに対して意見具申があります」
今まで黙っていた葛城一尉が言葉を発した。
「その任務に適した機体の当てがチョッチあるのよね〜」
シフォンは葛城一尉の昔の悪い瘡が出てる時の事を思い出していた...
グレイファントムに戻ったシフォンと葛城一尉は艦橋のメインモニターにある人物が写し出されていた。「フォッカー少佐〜どうせ百里に持ち込んででしょ?新型の可変戦闘機!」
「ミサトお前どうしてそれを!」
「ウチ(NERV)調査部に掛かればそのくらい...」
葛城一尉が画面越しに新型機を脅し取ろうとしている相手は一年戦争時代、東のアムロ・レイに対して西のロイ・フォッカーと呼ばれる撃墜王の人であった。
「以前貸してあるツケ今払って頂きましょ!じゃ無いとクローディア先輩に全部バラしますよ..」
葛城お前撃墜王に何してるんだよと思うシフォンだがあえて口には出さなかった。
「あーあーそれは色々困る...貸しても良いがパイロットはそっちで用意出来るんだろな!結構癖のある機体で普通のヤツじゃ扱えんぞ!」
「それについては問題無し!シフォン少佐が扱うモノ!」
「蒼い閃光のシフォンか!なら問題あるまい!」

百里基地の格納庫内にフォッカー少佐に案内されてたシフォン葛城一尉シゲオ整備班主任の3人は新型可変機のレクチャーを受けていた。
VF-1 バルキリー可変戦闘機で、VFは「ヴァリアブル・ファイター(Variable Fighter)」の略称。地球の南アタリア島に落下した異星人の戦艦から得られたオーバーテクロノジーを解析・応用する形で来るべき異星人同士の戦争における主力戦闘兵器として開発中の機体である。旧世代の戦闘機「F-14 トムキャット」をベースとし、試作機として急遽開発された熱核反応炉を採用、そのトライアルで良好な成績を叩き出した脚部につけられた熱核反応炉2機によって推進剤を圧縮、超高温にして噴出することで推力を得るので、空気そのものを推進剤に出来る大気圏内では無限に近い稼働時間を誇る。
シフォンはコックピットシートに座りコックピットタラップからフォッカー少佐直々に説明を受けていた。
「このVF-1Dは複座式の演習用の機体だが武装自体は正式採用される機体の方と同じモノが使えるから今回のミッションだったら充分だと思うぞ!」
「それって「反応弾」も搭載可能って事ですか?フォッカー少佐?」
「ノーコメントだ!」
葛城お前結構際どい事聞くよな相変わらず...それと若、新しい機体にはしゃぐのは良いが青に塗り替えてる時間は無いぞ...



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