見出し画像

親子丼をつくった日

神島竜

　今日は朝食に親子丼を食べた。

　ピーマンをニンニクを絡めたごま油でしんなりするまで炒めて、そこに鳥のひき肉をいれる。ひき肉に焼き色がついたのを確認したうえで、めんつゆをひたひたになるまで入れる。水を飛ばしたら、最後は卵２個入れてかき混ぜ、中火にして、４分から５分程度待つ。そしたら、炊けたご飯の上にのせて完成だ。

　みりんも砂糖も使わず、めんつゆのポテンシャルのみを信じて作っている。だからこそ、楽だし、シンプルにうまい。ピーマンは一時期めんつゆバターが流行っていたし、親子丼にも隠し味にめんつゆを使うレシピを見たことがある。それもあって、自分は親子丼を作るときはこの作り方で作っている。

　僕がピーマンの入った親子丼を作るときにはジンクスがある。

　どうしようもなくダメになっているときに、そこから少しでも活力を取り戻して、もとのルーティーンを取り戻すときだ。

　言わずもがなではあるけども、ピーマンは栄養豊富な野菜だ。ビタミンと食物繊維が豊富だ。自分がどうしようもなくダメになっているときは口内炎ができていたりするものだが、ビタミンを意識的に取れば、４日程度でそれは治る。卵と鶏肉でタンパク質をしっかり取れば疲れも取れる。

　そうやって、少しでも気力を取り戻した上で、部屋の床に落ちたゴミを広い。リビングだけでもきれいにしてから、ルンバのスイッチを入れる。５つぶんのかごに入った洗濯物を洗濯機に入れて、７回ほど回して、仕事で使う作業着はベランダで干す。残りの服はかごごと車に積む。

　ちなみに、洗濯機を回している間は料理をしていた。白菜を切って、電気圧力鍋に入れた。さらに、豚肉とカレールーを入れてスイッチを入れる。さらに、別の鍋に人参２本、玉ねぎ４個、じゃがいも３個、鶏肉２００ｇを切っていれ、シチューのルーを入れて茹でた。これで１週間分の食事の作り置きができた。

　この時点で、午前１０時。２時間も経っている。ルンバのおかげで部屋はきれいだ。風呂場と洗面台とトイレはカビが生えたままだが。この前、トイレの掃除をしようと、流せるトイレブラシとトイレスタンプを買ったんだが、あとから決定的なミスに気づいてしまった。買ってきたのは詰め替えようで、肝心の本体がない。

　コインランドリーで服を乾燥機にかけている間に、その近くのホームセンターで本体を探すものの、詰め替え用があっても本体がない。いったい、どこで買うものなのか。わからず困ったため、アマゾンで注文することにした。トイレはいまだにきれいになっていない。

　洗濯物を乾燥機から取り出して回収する。帰ると、11時だった。できあがったシチューとカレーを少し食べて、机の上でぼんやりとする。ホントは洗濯物をたたまなければいけないのだが。なかなか気分が乗らない。スマホをいじっていると、気づいたら、13時だった。トイレに行ってた時間もあり、それが長引いていたとはいえ。あまりにも行動が遅い。

　洗濯物をたたみはじめるのだが、これが時間がかかる。気づいたら2時間もかかっている。干していた服も、もう乾いている。

　15時になり、風呂場の清掃もしたいし、洗面所もきれいにしたい。しかし眠くてしょうがない。しかたなく、横になるともう19時だった。洗濯物をたたむのを再開し、終わると、年末調整を書く。

　書きはじめるのと書き終わるのに時間がかかり、今は21時。時間の流れと自分のやってきたことの少なさに空虚さを感じつつ、そのことを振り切るために、1500字程度の文章を今、書いている。

　もう少し、効率的な生活を送りたい。生きるのが不器用すぎて、これじゃあ、いつまで経っても、趣味の創作の時間が取れない。


頂いたサポートは本に使います。