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たまちゃん一家の「お接待」

四国には旅するお遍路さんをもてなす風習があり、それを「お接待」と呼んでいます。ヤギたちも訪ねてきてくれたお客さんに甘えたりスリスリしたりの「お接待」をしてくれます。

ヤギと暮らしはじめて1年後くらいの頃、神山町のある施設でイベントがあり、そこで地元の人とメイ、たまちゃんとの触れ合い体験をしよう、という話になりました。私も気軽に引き受けたものの、いざ連れて行こうとすると2頭とも嫌がって足を踏ん張り動こうとしません。約束の時間もあるので私はリードを付けて無理やり引っ張り、たった1キロほどの距離を1時間半かけてようやく現地に辿り着きました。

皆さん触れ合い体験を喜んでくださったのですが、ヤギたちは「早く帰りたい…」とでも言いたげに私を見つめてきます。

予定時間を早めに切り上げて、家に帰ることにしました。ヤギたちは猛ダッシュで走り、帰りは5分もかからなかったと思います。草食動物は環境の変化を嫌い、知らない場所に連れて行かれると強烈なストレスを感じます。

私は自分のエゴに気づき、以来ヤギたちとの触れ合いはお客さんに家か放牧場に直接来て頂くようにしています。

リラックスしたヤギたちはお客さんに甘えてスリスリしますし、表情もとても穏やかです。

地元の中学生とたまちゃん。なぜヤギを飼っているんですか?と質問されました。

草刈りに来てくれた地元の高校生たち。

お客さんと縁側で話すたまちゃん。

地元の方に昔の神山町の話を聞かせてもらうのも楽しみのひとつ。
「昔はみんなヤギの乳で育ったんよ」

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