第4回神谷学芸賞発表
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第4回神谷学芸賞発表

(2016/12/16記)

 バタバタしていて発表が遅くなったが本年度の神谷学芸賞を発表する。

 はっきり言って、今年の「金」はこれしかないだろう。「銀」の岩瀬さんも素晴らしいが、膂力という意味で塩出さんを推さざるを得ない。瀬川さんと小野沢さんには初の「鋼」を差し上げたい。これも強烈な労作。塩出作品と同じく、全人生・全人格がかかっている。

 高野さんの『指紋と近代』が思うほど世評を得なかったのは残念。15年くらい前に、バイオメトリックスに関心があったので、この問題には今も関心を払っている。

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◆金の神谷賞

 塩出浩之『越境者の政治史』名古屋大学出版会

◆銀の神谷賞

 岩瀬昇『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』文春新書

◆鋼の神谷賞

 瀬川高央『米ソ核軍縮交渉と日本外交』北海道大学出版会

 小野沢透『幻の同盟』(名古屋大学出版会)


◆政治経済部門
 清水真人『財務省と政治』中公新書
 待鳥聡史『代議制民主主義』中公新書
 伊藤亜聖『現代中国の産業集積』名古屋大学出版会 ★
 野添文彬『沖縄返還後の日米安保』吉川弘文館

◆社会風俗部門
 饗庭伸『都市をたたむ』花伝社
 高野麻子『指紋と近代』みすず書房 ★

◆歴史思想部門
 五十嵐元道『支配する人道主義』岩波書店
 藤野裕子『都市と暴動の民衆史』有志舎 ★
 後藤春美『国際主義との格闘』中公叢書

◆文学芸術部門
 周東美材『童謡の近代』岩波現代全書 ★
 新井裕子『イスラムと音楽』スタイルノート
 小野智恵『ロバート・アルトマン』勁草書房

◆自然科学部門
 立石真也『精神病院体制の終わり』青土社 ★
 池内了『科学者と戦争』岩波新書

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京橋交差点の角っこで、90年以上、学術書、教養書を作り続けている小さな出版社の編集者。こんな本に関わってきた(https://booklog.jp/users/kamiya-works)。