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「美容室って手荒れするほど肌に悪いモノ使ってるのね」と言われたら……美容師が知っておきたい★ケミ用語集


美容師は必須、お客さまも知って損はない!

「毛髪とダメージ」に関するケミ用語(ケミカル用語)をまとめました。

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これで完璧☆プロのケミ会話集⑮

お客さま「ねえ、よくアシスタントさんの手がボロボロの美容室あるじゃない?あれって、どんなひどい成分の薬剤使っているのかなって思うわ」
美容師「お客さまのお気持ちはとてもよくわかります。ですが、手荒れの根本原因は実は『●』による皮膚のバリア機能破壊なのです。●はタンパク質を切ってしまうし、いろんなものを溶かすことができるもの。ですから、●に触れてそのままにしたり、バリア機能が低下した手で他の薬剤やシャンプー剤に触れたりするから手荒れしてしまうのです。●●●●や●●●●で手がカサカサになるのと同じ原理ですよ。ですから、当店では●を使う施術の際は手袋着用を徹底させていただいておりますが、ご容赦ください」
お客さま「そうだったの!スタッフさんの体は大切だし、何よりシャンプー中、手袋していることに気づかなかったわ」
美容師「ありがとうございます。手袋をしないことによるリスクを考えたら、手袋の着脱を慌てないオペレーションや、手袋をしていないかのような手技を徹底することの方が大切。手荒れで美容師を辞めざるをえないようにしないために、技術教育を徹底してまいります」

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●●●に何が入るか分かりましたか?
分からない方は下記のキーワードをチェックしてくださいね!
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[手荒れのメカニズムと予防]

予防・治癒できる手荒れ。美容師人生を棒に振らないために今すぐ対策を。

【手荒れ】

①症状

軽い症状では皮膚表面がうるおい感を失い、爪や関節、手首などのよく動かすところがひび割れているなどの症状が出る。重篤化すると、この傷口から薬剤やシャンプー剤などが体内に侵入して、手首からひじのあたりまで炎症を起こす症例もある。皮膚のバリア機能が著しく低下している状態なので、特定の物質にアレルギーを併発する危険もある。

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②原因

根本の原因は水濡れによる皮脂膜流出である。皮膚の役割の1つに保護機能があるが、皮膚膜が表皮(角質)表面を覆うことで水分蒸発を防ぎ、適度な弾力を保って皮膚を保護している。それが長時間、しかも頻繁な水濡れで取り除かれてしまい、表皮が乾燥して角質が過度にはがれるなどしてバリア機能が低下する。

つまり、炎症を重篤化させる原因として薬剤やシャンプー剤の成分が影響しているものの、その発症の引き金になるのは水濡れである。

③対策

予防の対策と治癒方法いずれも、徹底して水に濡れないこと、濡れたら必ず水分を取り除いて保湿をすることの2点に尽きる。『水に触れる工程の際は、必ずかりゅう促進剤を使っていない手袋を使用する』『カット、ワインディングなど手袋をしない工程に移る前に、ハンドクリームを塗る』…など(詳細は本誌にて)、

これらの対策を徹底した上で、医師が処方する治療薬(ステロイドなど)を適正に服用する。一刻も早く肌のバリア機能を回復させることが治療への最短距離である。

※プロテクトクリームって?……手荒れの予防に効果的なのはプロテクトクリーム。保湿を目的としたハンドクリームより、水分や薬剤からのガード力に特化した商品があります。有効に活用して、対策しましょう。


●●●●の答えは、この本で!
「美容師のケミ会話」著・前田秀雄(毛髪診断士および毛髪協会認定講師) ¥3,900円+税
https://kamishobo.shop-pro.jp/?pid=129211998

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美容師さん向けに、カット・カラー・パーマ・トリートメントの基礎&最新技術と経営情報を発信! 『月刊BOB』『月刊NEXTLEADER』を発行する、美容専門出版社です。