2022年上半期の振り返り

相変わらずどっか痛いこの頃

「今はどこケガしてるん?」挨拶がわりによく言われる。どうやら故障が定番の選手になってしまったようだ。どこかが治ったら別の場所に問題が現れる。まるで転移を繰り返すガン細胞みたいだ。この機会に最近の故障歴を振り返ってみた。

  • アキレス腱炎 2021年 10月〜2022年4月

  • 背中のヘルニアと圧迫骨折 2022年 4月〜5月

  • シンスプリントからの疲労骨折 2022年 6月〜現在

    まずは昨年秋からのアキレス腱炎。10月のフランスのレースで転倒してDNFで帰国。練習を再開した直後にやってしまった。脱臼した左肩をうまく使えない状態で無理して走ったのがいけなかったんだと思う。そしてこれがかなり手強かった。冬の寒さのせいもあって回復が遅く、4月までひきづることになった。
    幸いブーツを履いていると足首が固定されて痛みがでなかったのでクロカンやスキーモに集中できる結果となった。おかげで心肺機能はかなり鍛えられた。ウィンタースポーツは故障のリスクが少なくて存分に体を動かせるから好きだ。まだ夏なのに早く雪が降ってほしいとつい思ってしまったり。

    アキレス腱炎が治ったと思ったら今度は背中にダブルパンチ。ヘルニアと圧迫骨折。背中に不安を抱えながらも海外遠征に旅立つ事となった。こちらは遠征期間中に田中先生に入念にケアしてもらったおかげで気づいたら完治していた。

そして今はシンスプリントからの疲労骨折。脚づくりがまだの段階でZegamaとHochkoningmanと2週連続レースに出たのが高負荷すぎたのかもそれない。ただ、圧痛はないし歩くのは全く問題なかったので披露骨折までいってないだろうと踏んでた。しかし、地味な痛みが続くのでしっかり検査してみたら疲労骨折だった。おそらく6月中旬くらいに折れていたとのこと。今は骨自体は繋がっているので様子を見ながら走ってる段階。背中の時といい折れてることに気づかないとはどゆことだ。痛み耐性が異常に高いのかもしれない。

そんなこんなでいつもどこかしらに故障を抱えている今シーズンだけれども学んだこともいくつか。というか何かしら学ばなきゃ損過ぎる!

故障してるくらいがちょうどいい

もともとトレーニング中毒みたいな性格だから、故障がないとやりすぎてしまうところがある。最近は反省を活かしてかなり抑えてるつもりだけど。
故障してることでトレーニング量にブレーキをかけたり、走る以外の補強に集中することができるから良い安全装置になっているのかもしれない。


身体についての知識が増えた

故障しない走りと効率の良い走りは完全なイコールではないけど共通する部分が多いはず。あとは田舎は大きなスポーツ整形がないからまずは自分で原因を探らないといけないって背景もある。よく使ってるのはアトラスってアプリで筋肉のつき方や骨格を3Dで調べられるのが便利。


スケジュールの立て方

スケジュールを立てるときはついつい楽観的になってレースを詰め込んでしまいがちになる。けど1年を通して計画通りには行くはずがないし、たとえ故障がなくてもコンディションをずっと高くキープすることは不可能。
もっと余裕を持たせたレーススケジュールが大事だと実感した。またレースが詰まってるとメンタルにも負担がかかる。間に合わなかったらどうしよう、招待選手なのにDNSは申し訳ない、かと言って無理にでてひきづるわけにもいかない。焦ると身体にとって最善の判断ができなくなってしまう。
あとはレースだけじゃなくてイベントや他の仕事もそう。練習会、人力車、コース整備など身体が資本の仕事ばかりなので全てを天秤にかけて計画を組まないといけない。


今シーズン後半の計画

前半で学んだことを活かしてシーズン後半の計画を大幅変更した。
当初は海外のシリーズ戦と国内主要レースを詰め込んでいたがあまりに無謀だった。
怪我を治す期間、徐々にベースを作る期間、レースに向けた特定の練習をする期間、この3つを余裕を持って設けると年内は2レースが限界だと思う。
ひとつは9月10日のスカイランニング世界選手権。
もうひとつは10月9日のハセツネCUP。
他にも出たいレースはたくさんあるけどとりあえずは白紙にして、もしコンディションが良ければトレーニングの一環として出場しようと思う。この場合はあくまで一般エントリーでしれっと出るつもり。
そして直近に予定してた富士登山競走はかなり微妙なライン。お医者さんはいつものごとく「走るなとは言わないよ」とどっちつかずなスタイル。登りだけだし足の具合的に完走はできるだろうけど、上位を狙うようなコンディションではない。80%まで体が仕上がれば出場予定。

後半戦に期待

いつも秋は調子がいいし、年初めの占いで今年は天下取れるって言ってたからシーズン後半に期待。もはや神頼み。
最近、小谷村のジムに傾斜30%までつけられるトレッドミルを発見。足の負担を軽く登りの練習ができるので通いつめてパワーハイクを極めようと思う。

下半期はもっと気楽に

そして下半期はもっとてきとーに生活してみようと思う。気張るよりも流れに身を任せて惰性でいる方が競技も生活もうまく行くような気がする。ヨーロッパの人たちを見て思ったけど日本人は何かと真面目すぎるなと。入国書類忘れて飛行機乗れなかったパウとペップはもうちょっと真面目になった方がいいけど。
自分は選手だから速くなることに時間もエネルギーも注いであとは省エネでいってみよう。言うのは簡単だけどそんなすぐに変えられるものではないか。まずは「まあいっか」を口癖にしてみる。

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