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43ミニカーこの1台 フェラーリ308GTB Turbo

モデル:書店で売ってる雑誌の付録 第2弾

今回も付録のミニカーを取り上げます。2015年位にアシェットから発売されていた「Ferrari F1 Collection」がいつのまにか「Ferrari F1 Collection & RACING Collection」と名前が変わって、F1以外のレーシングカーもラインナップされたシリーズの内の1台です。F1がそこそこ売れたんで「その勢いでスポーツカーも売っちゃえ」的な発想であったかどうかは知りませんが、その後のラインナップは良かったと思います。

アシェット フェラーリ308GTB Turbo 6h Silverstone (1981)

前回記載したアシェットのフェラーリ365GT4BBを購入した勢いで連続購入してしまいました。前回が第96号、今回が第97号です。この時代のレーシングカーが走っているころは海外のレースの情報が少なく、オートスポーツやオートコースといった雑誌のレースから数か月遅れの記事が唯一の情報でした。しかも主要なレースの情報がメインでマイナーなレースの記事はあまり無かった気がします。そういう意味ではアシェットの「本体」である本はあらためて当時の車を知ることができる貴重な資料で、個人的にはミニカーは「付録」という位置づけは正しいかと勝手に思ってます。

「付録」のミニカー

1981年の世界メーカー選手権の1つである「シルバーストーン6h」出場車です。プロポーションはいい感じに再現されてます。リア下のディフーザーや窓の開口部などは省略されてますが「本」と合わせて2000円なら満足なレベルです。塗装にムラがあるのとリアタイアの面一感が弱いのが残念。実車のミラーが黒い仕様と赤い仕様がある様ですが、実車がどのタイミングでミラーを変更したのかは不明です。

実車:レース結果は95周リタイア

1981年のシルバーストーン6hの出場車。フェラーリ308GTBをベースにミラノのドライバー兼チューナーでもあるカルロ・ファセッティとマルティーノ・フィノットが市販の308GTBを購入してチューニングしたレースカーです。各気筒4バルブ化、ツインターボ搭載の900馬力。308GTBの面影を色濃く残しフォルムは他のGr.5カーとは一線を画した魅力を感じます。「カルマFF」とも呼ばれるこの車、カルロとマルティニから「カルマ」、ファセッティとフィノットの頭文字から「FF」、これを合わせて「カルマFF」だそうです。いつの時代も「オグシオ」的な発想はあったんですね。

1979年から活動を開始していた様で、1981年からはその年のル・マン24hレースを最終目標に各種耐久レースに出場してました。5月のヴァレルンガでは予選1位、決勝は優勝。目標としていたル・マンは、ユノディエールで時速415㎞に達した場合マシンが壊れると推測、自ら出場を断念したそうです。本当に時速415㎞出たのかな、見たかったです。

撮影:PVCシート2種+LED照明2台

今回は撮影ブース内に、LED照明「VILTROX L116T」とUlanzi「VL120RGB」、背景にPVCシートの白と黒の2種を配置してます。

ミニカーカタログ風
ボディ上面の発色はいいです
ボディ下を暗目設定 ほとんどウォーターラインシリーズ
前から見ると意外と車種不明

今回は80年代のスポーツカーのミニカーを取り上げました。実写に関して知らない事が多い車でしたが、撮影を進めるにつれて実車に興味が湧き、色々調べていくうちにミニカー自体にも愛着がわきました。

スーパーカーブームの中、308GTBはカウンタックや512BBほどの存在感、華やかさはなかったですが、小ぶりなボディに、気品さえ感じられる流麗な面とシャープなラインが織りなす造形は今でも新鮮で魅力的な気がします。
今回取り上げたGr5レーシング仕様はオリジナルのその気品が、付加されたフェンダーやスポイラー類に正にスポイルされてしまい、一方でレーシングカーとしての力強さやメカニカル感も不足している造形はかなり残念です。RodenstockセリカLBターボ位の戦闘マシン感が欲しかったです。タミヤ好きが出ちゃいましたね。
ノーズをシャープに潰すと良かったのかな?

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