911/2001

911の日、食えなくて週三日の警備員に戻っていた私は、その報道をポケッとみていた。

冗談みたいなことが起こって、それがあれよあれよと進展していく様をたまたま警備先のテレビで映っていた(まだアナログ放送の時代だったので出来たのだろう)FEN(Far East Network - 極東放送:米軍の放送局のこと。沖縄ではテレビ放送も行っている)で見ていたのだ。
最初のヒット作になる「あそびにいくヨ!」はまだ構想の中にもなく、その前の時代を描いた「南国戦隊シュレイオー」も完結編である「ダマスカス・ハート」が終わって一年が過ぎていた。

「あっけにとられる」というのはこのことだった。

旅客機がテロリストに乗っ取られて、しかも富の象徴であるあのツインタワーに突っ込む、という映画のようなことで、さらに続報では「まだ五十機以上が行方不明」とか色々と情報が乱れ飛び、さてこれはどういうことかと思いつつ、何の結論も推論も浮かばない。

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