整える‥修道院式入浴法への思い

私にしては以前より掃除をするようになってから、一時は後悔していた。
何故もっと早く家をキレイにしなかったのだろうと。
あんまり家が汚くて、家族が友人を招べなかったのじゃないか、恥ずかしい思いをしたのじゃないかって。

しかし思い直した。
修道院式入浴法も、私は手間を省くために導入したのだ。
入浴したらすぐ、浴室を浴槽、壁、床と全部どこも拭き上げれば、汚れは水分で浮いていて取れやすかろう。
拭き上げて乾きやすくすれば、カビも生えにくかろう。
そして何より、私は掃除が嫌いだからその場を離れれば忘れてしまう危険性が多分にあるので、それを防げる。

今はやっと余裕が出来て、家をキレイにするなんて事に思いが行くようになったのだ。
これまでの長い人生、それは無理だったのだ。
威張って言う事じゃないかも知れないけど、事実だから仕方がない。

子どもの頃から掃除や後片付けは大嫌いだったので、両親にいつも反抗していた。
大学に入って以降は時々下宿していて、部屋は物凄いことになっていた。

修道院式入浴法で思い出したが私は地方の出身で、幼なじみは東京の大学に進学して修道院の経営する寮に入っていた。
自分で見た訳ではないけれど彼女が話すには、部屋をとてもキレイに片付けていて、寮に見学者があるとシスターが彼女の部屋を見せて、ご覧なさい部屋は狭くても、こんなにキレイに暮らせるんですよと言ってたそうだ。
伝統的な修道院の躾なのかもなぁと思ったりした。

私の両親もきっとそんな風に私を育てたかったと思う。
さぞや羨ましかっただろうなぁ。
けど、無理! 私が修道院の寮に入ったりしたら掃除以外でもシスターに反抗しまくっただろう。
彼女は修道院の寮で、私は他で、それぞれに合っていたのだ。

学校を終えたら、今度は夫や舅姑との対決、食べていけるようになることと、子育てでずっと忙しかった。
人によれば家をキレイにするのが基本で、それに加えて仕事だの何だのがくるのかも知れないけど、容量オーバーになるので私には出来なかった。
今はいろんな事が終わって、やっと余裕ができた。
私にとってのお家キレイ期が来たのだ、きっと。

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