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わたし以外はみんな敵!上久保ゼミオリジナルトレーニング"CA"って?

 上久保ゼミでは「1人対全員」という独特の形式でディベートのトレーニングを行っており、「批判的分析力を磨く場」を自ら創っています。
 このトレーニングを「クリティカル・アナリティクス」(通称CA)と呼んでいます。

◆事前準備
 「立論者」は、事前に社会課題の1つを取り上げて、それに対する自らの主張を簡単にまとめ、他のメンバーに提示します。
 その他多数の「反論者」は、立論者と反対の立場で、自らの意見をまとめてトレーニングに臨みます。

◆ルール
 CAには2つのルールがあります。1つ目は「立論者は本来の自らの主張と逆の立場で立論すること」。あえて反対の立場に立つことで、理論的な議論を行うと共に、より多角的な視野を身につけることを目的としています。2つ目は「お互いに絶対相手に同意しない、立場を徹底すること」。一部譲歩で丸く収めるのではなく、徹底して論理的に戦うためです。そのため、論理的なエビデンスの提示や様々な社会課題への精通が求められます。

◆CAの流れ
・時間は約45分。「立論者(1名)」「反論者(その他全員)」「ファシリテーター(1名)」にわかれて行います。
・ファシリテーターは公平な立場で議論の進行、書記を行い、最後に議論をまとめます。書記はGoogleドキュメントやワードを用いた画面共有をしたり、イラストを交えながらホワイトボードにまとめたり、担当者によって個性が出ます。

◆CAで身につくもの
 立論者には、ありとあらゆる批判に耐え、打ち返す議論を行う[知的体力]、そして窮地にあえて身を置き、自らと反対の意見を持って議論することにより、学問の国際的な舞台やビジネス、政治の世界でも戦える[敵地戦闘力]が身につきます。
 反論者には、常に相手の論点に食らいつくため、[質問力]が身につきます。上久保ゼミの特徴である圧倒的な質問力は、CAあっての力です。また、立論に対してあらゆる角度からの反論を行う事で、[批判的思考力][多角的な視野]が身につきます。
 ファシリテーターは、高度な議論を端的に整理し、自分の言葉でまとめる[整理力]が身につきます。

◆多文化共生社会を生きるために
 このトレーニング法を続けると「優しい人間」になれます。ゼミ生は必ず全員「立論者」を経験しなければなりません。全員からの批判に耐えることを経験することで、相手を尊重し、思いやることができるようになります。また、社会問題には十人十色の立場や考え方、主義主張があります。様々な意見を持った人がいることを知れば、簡単に相手を誹謗中傷することはなくなります。
 つまり、CAは単なるディベートのトレーニングだけには留まらず、多文化共生社会で強く生きる人間を養成するトレーニングでもあるのです。

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