【2024/8/15】フランス国鉄（SNCF） Pass Rail 使ってみた感想
Pass Railとは？
Pass Railとはフランス国鉄（SNCF）が夏のバカンスの期間限定＆年齢限定で発売している乗り放題パスのことです。
2023年9月に発売されることが決定したもので、フランス政府としては、環境に配慮した炭素排出の少ない観光を若者にしてもらおうということで、初めて導入したものだそうです。もちろん我々日本人も条件を満たせば購入できます。
https://www.ter.sncf.com/centre-val-de-loire/tarifs-cartes/bons-plans/pass-rail
ざっくり、
・16歳から27歳が購入可能
・49€で7月から8月までの間の連続する31日間有効
・TERとIntercitésの2等車が乗り放題
という感じです。
購入方法
スマホで「SNCF Connect」というアプリをダウンロードして、アカウント登録したうえでオンラインでPass Railを購入すると、登録したメールアドレスにPDFが添付されたメールが届きます。
その後、乗車したい電車をアプリ上で予約すればOKです。
https://www.ter.sncf.com/centre-val-de-loire/tarifs-cartes/bons-plans/pass-rail
乗れる列車
TER
フランス全土を走っている、地域間輸送を担う列車です。日本でいうところの在来線普通・快速列車といったところでしょうか。列車によっては1時間以上次の駅まで止まらないようなものもあります。
席は自由席の場合がほとんどですが、パリとノルマンディー地方を結ぶNOMAD Trainなど、一部の列車は座席指定できることがあります。
Intercités
フランスの主要な都市間を結ぶ列車で、日本でいうところの在来線特急のような位置づけです。Intercités de nuit という夜行列車も運行されています。なお夜行列車については、Pass Railの所持者は2等クシェット(3段ベッドの開放式寝台)を€19.50で予約できます（もちろん空きがあれば、ですが）。
運行されている区間は、下記リンクのマップをご参照ください。
https://www.sncf-connect.com/assets/media/2024-05/carte-reseau_intercites-2024.pdf
TGVやOuigoといった高速鉄道、またパリのRER・トラム・メトロといった都市内交通には乗車できませんのでお気を付けください！
使い方
車掌さんが検札に来たら、アプリ上で購入した列車のチケットのQRコードと、メールで送られてきたPass Rail（フランス語では「パスハイユ」と聞こえます）のQRコードを提示してください。真面目な車掌さんだと、本人確認書類の提示もお願いされます（本人確認書類はpiéce d'identité「ピエス ディデンティテ」です。）。その際はパスポートを見せましょう。
使ってみた感想・注意点
IntercitésとTERを組み合わせれば、割とどこへでも行けました（これまでLe Havre、Rouen、Bayonne、Limoges、Orléans, Marseille, Niceといった都市を訪れました）。もちろんTGVを使えないので旅行時間はかかりますが、ゆったり旅をしたい方にはお勧めできます。
ただ、同時に6列車までしか予約できない、という制約には注意が必要です。座席指定のある列車を先に確保しておく、といった工夫をするとよいです。
また、意外に落とし穴だったのが、同じ日に同一駅から出発する列車を２つ以上予約できない、という制約です。日帰り旅行するとき、行き・帰りで同じ駅で乗り換えが発生するような工程は組めないということになります。
まとめ
例えば夜行列車でパリからバイヨンヌまで行くと、2等でも時期によっては70€以上かかるようですので、元はすぐに取れると思います。
今年の有効期限はもうすぐ終わってしまいますが、来年以降も販売されることが期待されます！
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？