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占いは用法用量を守って、正しくお使いください。

占いは当たらない。

そう思っている人は少なくない。わたしは今、占い師として活動しているが、わたし自身も占い師として活動を始める前は、「占いなんて当たらないでしょ」と思っていた。そんなわたしがなぜ占い師をしているのか……という話は、また別の機会にお話するとして。今回は、果たして「占いは当たらない」は真実なのか?ということをお話したいと思う。

わたし個人の考えではあるが、そもそも占いは、「当たる」とか「当たらない」とかそういう問題ではないと思っている。もちろん占い師として仕事をするにあたっては「当たるのは当然」ではある。けれど、占いの持つ力はそれだけではない。占いは、自分が進みたい方向に進むためのアドバイスをくれたり、進みやすい道を教えてくれたりと、自分がより過ごしやすいように整える方法を教えてくれるのだ。

具体例を挙げてみよう。
例えば、思いを寄せている人がいて、その人との相性や今後を知りたいと思って占いを受けたとしよう。占いの結果「相性が悪い」と出たときに、あなたは相手に対する思いをすぐに断ち切ることができるだろうか?もしすぐに諦めることができるのだとすれば、所詮その程度の思いなのだ。仮に相性が良いと言われて、お付き合いが始まったとしても、すぐに終わりを迎えることだろう。
「相性が悪い」という結果が出たとしても、どうにかして付き合いたい、相手に自分を好きになってもらいたいと思ったとき。占いを活用すれば相手と自分の違いを理解して、長く付き合うことができるかもしれない。付き合った結果、別れを迎えることになったとしても、ある程度納得して別々の人生を歩むことができるかもしれない。占いはただ未来を教えてくれるだけではない。「どうすれば望む未来を手にすることができるのか」のアドバイスもしてくれるのだ。

占いの教えてくれる未来は、「何もせずにこのまま過ごした場合」の未来だ。

悪い結果が出たとしても、アドバイスに従って行動すれば、占いの結果でみえた未来は変わるかもしれない。そうなると「占いは外れた」と言えるだろう。けれど、あなたの「望む未来」には近づいているかもしれない。
占いの結果が良くても、その後の行動によっては望んだ未来とは違う未来がくるかもしれない。それでも「占いは外れた」となるだろう。

要するに、あなたの人生がどうなるかはあなた次第なのだ。

こんな言い方をすると「じゃあ占いなんて必要ないじゃないか」という人が必ずいる。わたしもそう思う。占いは人生において「必要」なものではない。けれど、占いがあることで人生がより豊かになったり、生きていくのが楽になったりすることがあるのは間違いない。実際にわたしのもとに来てくださるお客様の多くは、鑑定が終わると笑顔で帰っていく。そう考えると、人生における占いは、サプリメントのようなものと言えるかもしれない。

体の調子を整えたり、ちょっとした不調を改善したりしたいときに人はサプリメントを飲むことがある。しかしサプリメント自体は、人間にとって必ずしも摂取しなければならないものではない。ただ、飲めば不調が改善されたり、体の調子が整ったりするかもしれない。また、足りていない栄養素を補うことだってできるだろう。

占いだって同じだ。
占いを受けてアドバイスを受けることで、それまで上手くいかなかったことが少しずつ上手くいき始めたり、状況が整い始めたりするだろう。また、流れに乗るために必要なことがわかることもあるかもしれない。

占いは、人生において必ずしも必要ではないが、あれば人生を豊かにしてくれる。それは、サプリメントと同じように、急激ではないかもしれないが緩やかに作用してくれるだろう。

占いのデメリットもサプリメントと似ている。
サプリメントは過剰に摂取しすぎると、依存してしまったり体に良くない方向で影響が出たりすることがある。さらなる効果を求めて、より強力なサプリメントに手を出してしまう人もいるかもしれない。
占いも何度も同じ質問をしてしまったり、自分の求める結果を出してくれる占い師を求めたりして占い依存になってしまう人もいる。

占いを受ける頻度で言えば、多くて三ヶ月に一回くらいでいいと思う。もっと言えば、年に一回その年の運気の流れを掴むために受ける程度でいい。それにプラスして、自分だけではどうしても答えの出ない問題にぶつかったときに一度だけ受けるくらいでいい。受けるときも、占いの結果に一喜一憂するのではなく、結果を踏まえて自分で人生の進む方向を選んでいってほしい。占いは、あくまであなたの選択を助けるためのサプリメントだ。ただし、その使い方を間違うとあなた自身の身を滅ぼすことにもなりかねない。占いを使うときは、用法用量を守って、正しくお使いください。あなたの人生をより良くするのは、あなた自身以外の何者でもないのだから。

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