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『るろうに剣心 最終章 The Beginning』観てきたでござる。

三上です。
2021年6月15日、『るろうに剣心 最終章 The Beginning』、観てきました。

▲公式noteはこちら!

劇場版が出る都度、映画館に足を運んだ『るろうに剣心』。
これで最後なのか……と一抹の寂しさが。

この記事では、『るろうに剣心 最終章 The Beginning』の感想を書いていきます。
ネタバレはありません。
好き勝手に注目したところだけを、脈絡なく思いつくままに語ります。

なお、『最終章The Beginning』は原作の追憶編に相当し、幕末に剣心が人斬りをしていた頃の話。
追憶編は99年にOVA(オリジナルビデオアニメ)版が出ています。
『最終章The Final』は明治11年の人誅編のお話です。

(1)新撰組ファンへのサービスがすごい

これは開幕早々実感したんですが、新撰組ファン(和月先生?)へのファンサービスがすごい。
原作にはないシーンが突然描かれていて、「なんでこの場面を入れたんだろう?」と思っていたのですが、すぐに納得。
新撰組との絡みを強くするためだったんですね。
実際、物語は新撰組と剣心たちの属する尊王派の対立をベースに進んでいきます。

OVA版でも新撰組の出番はありましたし、沖田の戦闘シーンもあります。
が、『最終章 The Beginning』では新撰組たちが堂々のメイン。
配役も秀逸で、「あ、多分これがあの人」と一目でわかりました。

特にかの有名な池田屋事件は、原作ともOVAとも展開が全然違っています。
「え、どうなんのこれ?」とびっくりしながら見ていたのですが、
「この夢のような場面のためなのか!
ここで沖田は喀血するのか!」

と心の中で絶叫。
大友組すごすぎる。

▲新撰組隊士の羽織が素敵でした。だんだらがグラデで斬新。パンフにデザインの狙いが書かれていたりして、すごく面白い。

(2)巴は演技も衣装も素敵すぎた

OVA版の巴のイメージが先にあるので、有村架純さんの巴も冷めてスラスラとセリフをしゃべるんだろうと思っていました。

ところが、有村さんの巴は、一音ずつ確かめるように言葉を発していました。
最初は違和感を覚えたものの、巴の状況を思い浮かべると、「こちらの方が自然なんだろうな……」と納得しました。
19歳ほどの女性が、あんなことを成し遂げようとしていたら。
そして、自分の正体と目的を見切られないようにしようとしたら……そうだよなぁ、と。

私が特に注目していたのは彼女の衣装。
なんせ巴は感情も言葉も控えめなので、衣装が色々語るはずと思って。
原作通りの衣装の時もあれば、彼女や物語の感情を表す色のときもあり、色彩学の授業を思い出しながら興味深く拝見しました。

特に山里で二人暮らしをしていたときの、黄色の着物は、紫(高貴、深淵)とは補色の関係。
黄色は庶民的な色であり、光を感じさせる色です。
彼女自身が剣心との暮らしに、春のような暖かな感情と希望を見出していたことが伝わりました。

▲巴の衣装だけでも色々考察できて楽しめます。剣心は毎回衣装デザインが攻めていてワクワクしました。

(3)斉藤さんの行動スタイルの原因が判明した

これはどうでもいい話なんですが、前回の『最終章 The Final』を観たとき、こんな漫画をつぶやき記事に添えてアップしたんです。

▲その時の記事はこちら

『京都大火編』で気になっていたことの一つに、
「なんで斉藤さんは敵陣へ乗り込む際、先鋒にした部下がボッコボコになって、10名以上負傷してからじゃないと牙突ゼロスタイルを決めないんだ?」
ということがありまして。
志々雄様のアジトに乗り込んだとき、結構な数の死傷者を出しています。
『最終章 The Final』でもこれが何度か(笑)。

「ちょっと、部下は警察官とはいえ、普通の人であんたほど強くないんだから、あんたもうちょっと早く行ってやんなよ
と思っていたんですが、まさかの『最終章 The Beginning』で理由が判明。
新撰組のときからあのスタイルなんですね。
そして、新撰組隊士は幕府方最強だから、先鋒に隊士たちを突っ込んでもあんなに負傷しなかった様子。

観賞後、郵便配達員の友達と一緒に「だからかー!!」と叫び合ったのはいうまでもありません(笑)。

▲新撰組は強いから、しばらく見守っても全然平気☆ でも斎藤さん、警察の部下を同じように扱ったらダメですよ。

▲明治ではフルボッコの部下を出しまくったせいで、始末書をいっぱい書いてんじゃないか。などとつい考えてしまう。

(4)戦利品

劇場版の剣心を見た際は、パンフを買うのが私的恒例行事です。
今回は特別版パンフレットも出ていたので、こちらも購入。

特別編では、撮影カメラが回っていないときの、俳優さん方の仲良さそうな写真が拝めます。
「この二人が仲良くしてる絵面が面白すぎる!」という写真が満載。
美術ボードや衣装デザインも載ってます、眼福。

▲特別版、本屋さんでも買える単行本だと思ったら、思いっきり劇場でしか買えない本でした。最後の一冊ゲットだぜ……

ペーパーナイフも買いました、フォロワーさんからの反応が良かったです(笑)。
アニメの頃も含めて逆刃刀は何度か作られていますが、今回の巴の懐刀は、おそらく初のペーパーナイフ化じゃないかな。

▲『最終章The Final』の逆刃刀も買っちゃっております。仕方ないよ見ると欲しくなるんだもん。

どちらもちゃんと鞘に収まります。
どうでもいいんだけど、巴の懐刀の方が100円高いんだぜ、その分格好いいんだぜ。

(5)3つの追憶編

私にとって、追憶編が一番好きな『るろうに剣心』のパートで、OVAも何度も見ました。
それゆえ、どうしても原作、OVA、劇場版の3者を比較をしてしまいます。

一番明るいのは原作です、ギャグもあるし。
対照的に、徹底的に暗いのがOVA版で、剣心の業を描くため、悲惨な描写も批判を覚悟で立ち向かうが如く行っていました。
今回の『最終章 The Beginning』が明るさとしては一番ちょうど良かったのではないか、と思います。

実は、原作とOVA版では剣心の頬の2番目の傷のつき方が違うんです。
『最終章 The Beginning』は私が好きな方の傷が採用されていて、「こっちの方がよりドラマが深まるよなぁ」と改めて実感しました。

終わりに

三上は映画不精で、基本的に映画館まで行って映画を観ません。
その私が5回全部を映画館で見ているというのは、かなりレアです。

▲歴代パンフレット

原作へのリスペクトを徹底した大友組の皆様には感謝しています。
原作の都合の良い部分だけを抽出し、改悪した漫画原作映画は、品が杜撰に扱われていると感じられて悲しい気持ちになります。
しかし、剣心は原作リスペクトのおかげで祖のような気持ちにならず、最初から最後までめっちゃ楽しみました。

『最終章 The Beginning』のラストシーンは、劇場版シリーズを追っかけてきたせいか鳥肌が立ちました。
これだけでも、見にきて良かった。

同時に、「もうこれで大友組のるろ剣は終わりかー」と、10年間続いたお祭りが終わる寂しさも感じています。
大友組の皆様、心が沸き立つ意欲作をありがとうございます。

そして大友監督、お仕事ひと段落ついた直後に申すのも恐縮なのですが、いつか星霜編も実写で見てみたいですm(_ _)m

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