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きっと今もあるはずの生活

世界一周中、メキシコシティからオアハカに向かうバスの車窓には、カッサカサの大地が映っていた。
見渡す限り砂の地面にサボテンが生えていて、乾いた景色の中に不意に小さな集落が見える瞬間があって、「こんな場所でも人は生きていけるのか」と思ったことを覚えている。
旅を始めて1ヶ月と少し、25歳の誕生日を迎える前日のことだった。

今日、久しぶりに日が昇る前に家を出て電車移動をしていて、メキシコとは全然違う形の木と家々を眺めながら、2年半前のその景色を思い出した。
今、目の前を流れていく風景の地続きに、いや地続きではないんだけど同じ地球上に、あるはずの生活と樹々を想像する。

遠い時と場所に思いを馳せて、想像をどこまでも広げること。
世界一周中は当たり前のようにできていたことが、今は普通にできない。

楽しいこと、おもしろいこと、わくわくすること、それでいてその土地の手仕事や生き方に触れるもの。
ちゃんと求めれば、どんな状況や環境であっても届くはずなんだよな。


#世界一周  
#Mexico  までは、11,000km離れているらしい

こんにちは、kami/(かみひとえ)です。いただいたサポートは、「世界の紙を巡る旅」をまとめた本の出版費用に充てさせていただきます。今年の12月に発売できる…はず…!