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ゆるやかな町の、やわらかな紙│ラオスから送る手紙

ラオスで2番目に大きな都市、ルアンパバーン。
街には寺院が数多くあり、オレンジ色の袈裟を着た修行僧が行き交う。
ゆるやかに流れるメコン川沿いにはカフェが並び、おだやかな時間が流れる。

そんな市街地の外れに、手漉き紙と織物が盛んな村がある。
ここで作られているのは、saa という植物を原料とした紙だ。

▽紙の原料と作り方はタイと同じなので、
 興味がある方はこのnoteを読んでほしい。

手漉き紙 saa paper を中心にしたラオスからの手紙について、書きたい。

手紙の中身
・Saa paper の封筒
・花入りSaa paperの手紙
・生命の樹のポストカード
・リサイクルのスプーン

saa paper の封筒

ラオスの手漉き紙 saa paper は、一般的に溜め漉きと呼ばれる方法で漉かれるため、表面が凸凹している。

宛名を直接書くには凹凸がありすぎるので、流し漉きで作られた滑らかな saa paper に書いてから、貼り付けた。
封筒のパステルカラーと、白い紙の相性がよくて気に入っている。

赤ちゃんの予防接種の切手?
切手のデザインは、場所によってさまざまなモチーフがあっておもしろい。

花入りの手紙

花が漉き込まれた鮮やかな紙に、手紙を書いた。
タイやネパールでもよく見かけたのだけど、花が漉きこまれた紙が並べて日光にさらされている様子は、本当に美しい。
この景色を見る度に、「足を運んでよかったなぁ」と思う。

ポストカード

ラオスの生命の樹が描かれたポストカードを同封しました。これもsaa paperです。

ラオスで訪れた紙漉きの村では、紙を漉いている横で絵を描いたり封筒を作ったりいろんな作業をされていました。

その中で1番驚いたのが、紙や網の上に砂を盛り上げて形を作り、着色する方法。
知らないものづくりの方法がまだまだあるんだなぁと嬉しくなりました。

スプーン

リサイクルのアルミで作られたスプーン。
この形とサイズ感、ざらざらした質感に惹かれて同封しました。
旅先から手紙を送ると決めたときに、「どこかでカトラリーを送れたらいいなぁ」と思っていました。
ようやく送れてすっきりしています。

以上、ラオスから送った手紙の内容でした。

300日間続けることを目指して始めた「世界の紙を巡る旅」も、今日で295日目。
ここまで続けられたのは、手紙を購入して旅を支えてくださったみなさまのおかげです。ありがとうございます。

そして、12ヶ国の旅先から送る手紙は、1月10日締め切りの韓国からの便で最後になります。
何者でもない、ただ紙が好きで世界一周に憧れていただけのわたしですが、この旅を通してたくさんの出会いと発見がありました。
kami/としての初めてのプロジェクトの最後を、受け取ってもらえるとうれしいです。

こんにちは、kami/(かみひとえ)です。いただいたサポートは、「世界の紙を巡る旅」をまとめた本の出版費用に充てさせていただきます。今年の12月に発売できる…はず…!