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あの扉の向こうに『拾うたびに』

あの扉の向こうには


ずいぶんと歩いてきた

少なくとも

両手一杯の想い出と共に

まだ歩いている。

出逢う人たちと募る記憶は

大切な想い出になり

それを拾うたびに

きっと何かを忘れていく。

自分の中の優先順位で

気付かないままに

大切だった想い出を

そっと置いていくことになる。

これ以上は入りきらない

だから

置いていく記憶たちへ

どうか、許してほしい。

選ぶこともままならない

画面いっぱいになった

デスクトップのように

想い出のゴミ箱へ

ドラッグ&ドロップを

無意識に繰り返している



そんな、どうせなら置いていく想い出を選びたいと願う物語。。


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