【読書日記】1/9 松井さんと再会。「ゆめでもいい/あまんきみこ」
車のいろは空のいろ 新装版 4 ゆめでもいい
あまん きみこ (著)黒井 健 (イラスト) ポプラ社
子供たちは今日で冬休み終わり。色々準備のためのお買い物ついでの児童書コーナーで懐かしい人と再会しました。
車のいろは空のいろ、の新刊が出ているなんて!
『これはレモンのにおいですか いいえ、夏みかんですよ』の冒頭が印象的な「白いぼうし」。子供のころに教科書で読んで大好きになり、他にも空色のタクシーの話があると知り、シリーズを探しました。
やさしいタクシー運転手・松井さんは、人間以外のお客様にも大人気で、様々なお客様と織りなす話に夢中になりました。
楽しい話ばかりでなく、開発により故郷を追われた『熊紳士』、空襲で幼い子供たちを奪われた女性『すずかけ通り三丁目』など、人の世にある課題を教えてもらったシリーズでもあります。
あれから数十年、空色のタクシーは、ふしぎなお客様を乗せ続け・・・今でも走っていました。
今回のお客様は、化けるのが下手なたぬき、仲良しのこねこたち、大事な家族を失ったひとたちなどなど。
松井さんの寄り添い方が理想的。そっと見ないふりをしたり、必要なときにはしっかりと手を差し伸べたりの距離感が流石です。
だから、読後感はとても暖かで、車にゆられてうとうとしているときの心地よさ。
こんなタクシーがどこかで走っている、そう思うことで世界が豊かになる気がします。
それにしても、松井さん、働き者です。雨の日も風の日も、朝早くも夜遅くも。どうぞお身体大切に。そして、これからもたくさんのお客様を幸せにしてあげてください。
そして、あまんきみこ先生、もう一度松井さんのお話を聞かせてくれてありがとうございます。