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お風呂場で食べる沢庵

お風呂に入りながら沢庵を食べたことのある人、いますか?

沢庵じゃなくてもいい。氷でもいい。サクランボでもいい。うずらの卵だっていい。なにかあったはず。

子どものころに密かにやっていた、お風呂で食べる○○シリーズの興奮。

初めてそれを実行した日、それがあなたの背徳感の誕生日。

私はいつも沢庵でした。

それは、だいたい全部脱いだ頃に思い出す。あぁ、そうだ今日は沢庵を食べながらお風呂に入ろうと企てていたんだった。誰もいないことを確認して、全裸で脱衣所から台所に行き、冷蔵庫を開ける。タッパーから一切れの沢庵を取り出す。口に入れる。入れた瞬間は反射的に噛み始めそうになるけれど、今回は違うんだぞと意識すると、一瞬の違和感を経て、もう沢庵はキャンディのように口の中に留まることができる。

急いでお風呂場に戻り、いつも通り髪を洗い体を洗う。湯船に浸かる。

でも口の中には沢庵。

半分くらいは食べちゃっても良いと自分でルールを決めていた。あとは残してチューチューしてる。

お風呂から出て、体を拭き終えるのと同時に食べ終わりたい日もあったし、寝る直前まで口の中に残して記録の更新に試みたこともあった。

子どもなりのタブー。背徳感。快感。スリル。

それは、お風呂場の沢庵が全部教えてくれました。

大人になった今でも、沢庵が何かに変わり延々と続くこの欲望との葛藤を強いられています。

でもこれが人間です。人生です。子どもも大人も男も女も関係ありません。

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蛇足ですが、やめたきっかけもはっきりと覚えています。

その日は、お風呂に入る前から沢庵を食べていました。そして、お風呂から出たらまた食べようと考えて、半分食いちぎった沢庵を枕元に置いたまま忘れてしまったのです。布団に入った後、それを両親に発見されてしまい、大いに笑われました。私の顔を二人して覗き込みながら笑う両親の顔は今でも忘れられません。一緒に大笑いすることができなかった私は、なんともバツの悪い気持ちになり、それ以来、沢庵とは距離を置いたのでした。

※実話です

#文脈メシ妄想選手権

なんかすごいどうでも良いことを書いてしまった。。でも、今もやってることは変わらないんだと気づけたのでまぁいっか。
でも結構恥ずかしいので、「わたしも」的なコメントがあったら救われる。。


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