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世界亀の日2023

皆様はご存知だろうか、毎年5月23日は世界亀の日という特別な日であるということを。この日は感覚的にしか認知されていないかもしれないが、まあ私も読んだ程度ではあるのだけれども、亀に敬意を払い亀の生存と繁栄を促す人間の行動を奨励する日ということである。
ただ、キャラクター的に盛り上がるだけというのはちょっと違うんじゃないかなと個人的には思っている…。

まあせっかくの亀の日なので私が行っている活動の大前提のお話でもしよう。

私は少し変わったお店、亀の専門店を行っているのだが、単に「亀を売るためだけのお店」だったら、私は今頃お店はやらずに、どこかで平和に過ごしていたことだろう。
しかし、やらずにはいられない理由があった好きな亀が乱暴に雑に扱われてきた利益優先的に扱われた歴史を垣間見て、そしてどんどんどんどん人間と亀との関係性が狭まっていく、これは絶滅の危機にひんした亀が年々増えていることを見ても分かることだろう。そして一番気がかりだったのが、亀の大先輩であるアカミミガメ(ミドリガメ)と人間との関係である。
もしも一番最初に飼育亀を教えてくれたとも言える、アカミミガメという存在をゴミのように処理し、解決してしまうような歴史が、どこかで出来上がってしまったら、もうそれは亀と人との関係は消えていく一方だろうそう思ったからこそ、何かできることがあるのではないかと微力ではあるが、2011年、実際に立ち上がろうと思った。

より亀に関心を寄せることが容易で、亀を意識してもらい易い「里親探し機能がついたカメのお店」を始める事にした。

ゴミのように処理というのはどのような状況のことを言うのかそれは、過去に対策として行われてきた外来生物法による特定外来生物にへの指定だ。タイムリーな規制の話題である。
ハナガメやカミツキガメなどがそのような法律の対象となったわけだが過去の特定外来生物の規制内容では、飼育しきれなくなった時、人に手渡すことも禁止されてしまうから、飼えなくなった場合は自分でもしくは獣医さんに頼んだりして殺処分をしなければならなかった。
更に野生の亀はいつどこでも誰でもその場で殺処分ができるというような内容のものだ。飼育にも許可が必要だったりと飼育断念による違法な放流が発生しやすい内容でもあった。
いわば誰もが飼ったことあるような国民的ペットであるアカミミガメをそのような規制の内容で片付けようとするのであれば、本格的にゴミのように扱われ始められてしまうだろうしどんどんアカミミガメが嫌われていくことにも繋がっていく。人はその種類を嫌い、そして忘れることしかできなくなるから、今度は別の種類に走るだろうそれは小さめで飼いやすいと言われるミシシッピニオイガメかもしれないし、カブトニオイガメかもしれないし、わりと変化に強いギリシャイシガメかもしれないし…人はきっと代わりの種類を探すだろう、そしてまたいつか、法律の規制がされ全く飼えなくなり、種類を嫌い、種類を忘れようとしその繰り返しでは、人は動物愛護精神など持てるわけがないし優しい心もいずれもてなくなるのではないだろうか。
他の動物にもその流れは派生していく可能性もある…

だから私はこのお店を開く計画段階の時から、強くアカミミガメがそのような、特定外来生物に指定されるくらいならお店を辞める。
里親募集活動などができなくなるなら人と亀の関係性は将来はないだろうと強く感じていたため、途中まで法律規制の流れには危機感を抱いてきた。

しかし、奇跡的に途中から流れは理想通りに動き始めていきたように思う、それはこれまで実施されてきた人と動物に理不尽な特定外来生物規制の形式ではなく、きちんとペットとしてのカメや飼育者に配慮された形の特定外来生物の規制の形が用意されてきたのである。

それは飼育に許可は不要で今飼っているアカミミガメをずっと飼うこともできるし飼育しきれなくなった場合、他の方にアカミミガメを譲り渡すこともできるし、それを受け取ることもできる。もはやこのお店用なんじゃないかと思うくらいに里親募集をする際の届出用紙なんかもしっかり用意されているか(申請中の身ですが)。

これはさすがにやめれないよ。
2023年。私の想像以上に法律が整ってくれた訳である。(訂正 理想以上→想像以上。理想はまた別にある)
アカミミガメの法律規制は条件付き特定外来生物という形で令和5年の6月1日からスタートする。

これからも正しい解決方法を示せる存在として、亀の歩みの如く着実に前進していきたい。

ん…あ。ちょっと待って欲しい。
もしもこれを読んで「じゃあ俺も亀の店やろう!」って思った人がいるなら、たぶんあなたはまだ勘違いしている。利益はでるかもしれないが利益優先では成り立たないんだよ…
この「里親探し機能付き」の意味についてはまた別の機会にノートする。

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