MBA1年目を終えて:英語力編

はじめに

早いものであっという間にMBAの1年目が終わりました。渡米しておおよそ9か月。1年目を終えた今の気持ちやこの1年間の振返りをまとめたいと思います。
特にMBAを検討されている皆さんが気になるであろう、英語力、授業、キャリア、あたりについて書いていきたいと思います。
今回はその第1弾ということで、英語力の変化について書きたいと思います。

英語力はどのくらい伸びたのか

まず初めに渡米前の私の英語力について触れておくと、1つ前の記事に記載したとおり、留学経験なし(出張や旅行の経験のみ)、受験時はスコアメイクに大苦戦してどうにかこうにかギリギリTOEFL100に到達、程度です。
(自分で言うのもなんですが結構純度の高いドメ人材でした・・・・。)
そんな私が1年弱米国にいて、RLSWがそれぞれどれくらい伸びたのかを、★5つ満点で評価すると。

Reading:★★(ぼちぼち向上)
Listening:★★★(だいぶ向上)
Speaking:★★(ぼちぼち向上)
Writing:★(多少は向上)

恐らくこんな感じです(めちゃ主観ですがw)

Reading

まずReadingについてです。これは各授業で毎週かならず何かしらの課題が出るのですが、その多くがケースであるため否が応でも読まざるを得なかった、という環境にありました。15~20ページくらいのケースを読むのに最初は4~5時間くらい掛かっていたのではないかと思うのですが、後半は2.5時間あれば授業で議論するのに十分な理解を得られるレベルまで持って行くことが出来ました。また純粋なReading力だけではなく、どこを押さえておけばいいか、という勘所も分かってきたので、時間がない時は1時間~1時間半くらいで重要そうなところだけ抑えて後は流す、みたいなこともできるようになってきて、ケースを読むストレスがかなり少なくなったと思います。

Listening

続いてListening(これが一番苦労しました)。最初は授業中に教授が言っていることの概要は分かる、が詳細やその場で投げかけられた質問がよくわからない、という事が頻繁にありました。また同級生との会話も1対1なら何とかなるけど、複数人になると全くついていけない。グループディスカッションもお手上げ・・。という状況で、特に最初の2~3か月は本当に辛かったです。授業中に教授から「じゃあ周辺の人と議論して」という指示が出る度に憂鬱な気分になっていました涙。。
ただ4~5か月を過ぎたあたりから「あれ、だいぶ聞こえてきたぞ」という感覚が出始めてきて、授業中やグループワークでもかなりストレスが減ってきたのを覚えています。そして半年を過ぎ1年の終わりが近づいてくるころには、最初は何を言っているのか全く分からなかった同級生(超早口、小声でぼそぼそ、スラング多用、インド英語・アフリカ英語など)の言っていることがかなり分かるようになっていました(もちろんまだまだ分からない時はある)。また最初は聞くことにいっぱいいっぱいで授業中に全く発言できなかったのですが、後半はだいぶ手を挙げて意見を言ったり質問したりできるようになっていました。
なので伸びしろで言ったらListeningが一番大きいと感じています。とは言え今でも授業中に教授が突然話を飛ばして何か冗談を言ったりする時は置いてけぼりになりますし、Barなどの騒がしいところでお酒も入った状態での同級生(複数人)との会話はお手上げです・・・。それでも確実に聞けるようになっているという実感を3か月毎くらいに感じています。

Speaking

Speakingは最初とにかく突発的に自分の意見をいう事に非常に苦労しました。何気ない友達同士との会話であればいいのですが、授業中に突然投げかけられる質問、その場で急に始まる近場に座っている人同士での議論、グループワーク中の議論など、何か言おうと思ってもぱっと出てこず発言のタイミングを逃す、という事ばかりでした。ただSpeakingはListening力が向上してくると同時に、頭の中で考えるスピードが上がり発言できる回数が増えていきました。恐らく相手が何を言っているかがより正確に分かってきた&聞きながら「こういうことを言おう」と考える余裕が出てきた、というのが大きな要因だと思います。使っている単語や文法に劇的な変化はないと思いますが、会話や議論のキャッチボールがスムーズになることで、話せる事が広がっていった、という感じがしています。
なのでSpeakingについてはListening力の向上で付帯的に改善した、というのが正しいかもしれません。
それでもまだまだ話している途中に支離滅裂になることも多いです。そしてなにより一番苦労しているが「発音」と「イントネーション」です。これは日本にいるときにはあまり感じることのなかった課題感です。文法的には正しいし自分が言いたいことも明確なのに通じない、ということが頻発しています。渡米から3か月くらい経ってだいぶ会話に入れるようになったかな、と思った時に自分の言いたいことが通じていないのは発音やイントネーションのせいだ、という事に気づきました。
そのころからアプリのELSAを使って練習を始めたのですが、自分の出ていない音が顕著に現れました。自分の場合は末尾の音の脱落、特定の母音・子音、強弱のつけ方、など今まであまり気にしてこなかったところに大きな欠陥があることに気づきました。これは今も練習中なのですが一度癖になってしまった喋り方はなかなか修正するのが難しく、今もなお苦戦しています・・・。

Writing

最後にWritingですが、これが一番成長している実感がありません。というのも、Writingに関してはサポートしてくれるアプリ(DeepLやGrammarlyなど)が大量にあることと、ChatGPTの登場が大きな要因かと思います。
自分はなるべくChatGPTでの文章校正はしないようにしてきましたが、Grammarlyなどのアプリには非常にお世話になっており、

  1.  まずはGrammarlyで補正してもらいながら自分で英文作成

  2.  DeepLに入れて意味が根本的に間違っているところがないか確認

という工程を踏んでいたため、自分の文章作成能力が高まっているという実感があまりありません。しかし今後はビジネスの場においてもこれらのアプリがサポートしてくれることを考えると、まぁこれはこれでいいか、という感じがしています。

最後に

さて、ここまでRLSW毎に英語力にどれだけ変化があったのか、を書いてきましたが当たり前の結果として「必要性の高いものほど向上する」という事だったのかなと思います。
とにもかくにもまずはListening。これから留学される純ドメの方に強くお勧めしたいのは1にListening2にListening3にListeningです。授業で聞くアカデミックなものはまだしも、日常会話の砕けたスラングや高速のネイティブ同士の会話は、いくらTED Talkを聞こうが日本でオンライン英会話をどれだけやろうが、全く次元の違う世界です。
個人的におすすめなのは、ネイティブのいたずら系Youtuber(BigDaws TVやThatWasEpicなど)の動画を見ることです。映画やドラマよりも気軽にネイティブが使う自然な表現・自然なスピードに触れることが出来ます。ネイティブの英語教育系Youtuberの英語や講演系の動画は親切(はっきりした発音&フォーマルな英語)すぎて正直あまりお勧めはしません。
まぁ最後はこっちにきて辛い思いをしながら可能な限り慣れるしかない、という事なのかもしれませんが、少しでもどなたかの参考になれば幸いです。

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