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水祭司と団子と天皇。下鴨神社の原始みたらし団子(2024年4月3日改定)


下賀茂神社みたらし池
下賀茂神社ホームページより



💦みたらしや五濁の人の足あらえ

スーパーやコンビニで売られている
みたらし団子は1本に4個が多いが
5個が正統

みたらし団子です。

下鴨神社探訪のきっかけは、隋書に記録された、日本の国王、たらしひこ、の話でした。亀井堂で、古代の国王の名前のタラシが不可解だと話していたら、同僚のおばさまが、みたらし団子みたいやねえ、と示唆してくださった。

みたらし団子の歴史を調べてみた。

京都下賀茂神社の、みたらし池のお祭りで売られた、団子だという。

下賀茂神社へ、いざゆかん。

おお、広い清らかな池があり、太陽にきらめいている。みたらし祭りとは、この池で足を洗うのだという。

しかし、なぜに団子か。

ちょうど、お供え物を料理する調理場が公開されており、お供え物の展示がされていた。そのなかに、神饌としての、みたらし団子があった。奇妙なものである。へら状の竹に切れ目をいれ広げて放射状の五本の串にする。各串に、ごく小さな団子を五個づつさす。五は人間の五体を現す、と説明されていた。

食べるための団子ではなく、なんらかのシンボリックな形象である。が、よくわからない。放射状の光を現しているのかも。

そして、古代の国王、たらしひこ、はますますわからなくなった。

天皇霊位と帯


古事記では、タラシに帯の字をあてる。帯と水の祭りで思いつくのは、日本のタナバタの起源タナバタツメという女神です。

タナバタツメは水辺の小屋で神となる男のために帯を織る。この帯は特殊な結びかたで、男に結ばれ、水のみそぎののち、女神は帯をほどき、天皇となる霊位をさずける。

日本の七夕は、日本古来の、タナバタツメ、の信仰と中国の伝承が合体したものです。

大王は、タナバタツメたる皇后に、#ミツノオヒモ、を解かれることで、大王たる神聖さを得ることができます。


古事記、垂仁天皇の記、では、兄の謀反を知り火中に身を滅ぼす皇后、サホヒメに天皇が呼び掛けます。

「汝のかためしみずのをひもは、誰かも解かむ」

特殊な結びかたをした帯ひもを解けるのは、皇后だけです。

その帯ひもを織るのも、皇后のつとめです。

水辺の機織り小屋で帯を織るタナバタツメは、皇后の神聖さをもたらす女神なのです。


参道の糺(ただす)の森の河合神社に、鴨長明の方丈が再現されていた。なかに座して、たらすのは鼻水かと呆けていた。(当時は中にはいれましたが、今は柵の外から見るだけです)


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