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タイカンって?

体幹とは、首から上と腕、脚を除いた胴体全体を指します。胸や背中、肩回り、お尻などもすべて体幹に含まれます。体幹には腹筋や背筋、肩甲骨や股関節周辺の筋肉、太ももやふくらはぎなどの筋肉など、大小さまざまな筋肉が含まれています。また、体の深い部分にある姿勢をコントロールするための筋肉も体幹の一部です。

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「体幹」。この言葉の意味を、健常者は理解していません。健常者が理解していないことを、障がい者は知ったうえで健常者と話しています。そして障がい者は健常者にそのことを指摘しません。しかし障がい者同士は、健常者が理解していないことも、障がい者同士が同じ認識でしゃべっていることも分かっています。
だから普通の健常者は障がい者に向かって「体幹」という言葉を、無責任に使うべきではありません。あなたは何もわかっていないのですからです。

「タイカンをきかせる」「タイカンがきかない」「タイカンを使う」「タイカンを鍛える」
健常者は分かったつもりで障がい者と話していますが、障がい者は健常者が分かっていないことを知ったうえで、わかったふりをしているのです。例えば車椅子に座っている障がい者は、足が悪いから、立てないから、歩けないから車椅子に乗っていると思っているでしょう。確かにそうです。しかしタイカンが効かないから、車椅子に乗っている障がい者がたくさんいます。それが脊椎損傷や頸椎損傷の障がいを負った障がい者です。そんな障がい者の足は動きません。まったく動きません。それだけではなく、へそから下がまったく動かないのです。それだけでなく、へそから下の感覚はまったくないのです。動かないことと感覚がないことは、動かせないことと、触ってもまったく分からないことの違いです。へそから下は、動かないだけでなくナイフで刺されても、痛くも痒くもありません。
だから車椅子に乗っているのです。足が動くのに、立てるのに車椅子に座っている障がい者とはまったく違います。足があっても、へそから下がないのと同じです。背骨がないのと同じ障がい者もいます。

そんな障がい者にタイカンを使え、背筋を伸ばせ、腰を引け、真っ直ぐ座れというのですか。そんな障がい者はベッドのふちに足を垂らして座れても、指一本で押されれば、どちらの方向にも簡単に倒れてしまいます。座っていられない障がい者もいます。どこかを持たなければ、起き上がることはできません。車椅子に座っているのは、足が動かないからではなく、へそから下がないので、背もたれか肘置きに身体が触れていることで、倒れず乗れるからです。肘がテーブルに触っていなければ、お茶碗をもってご飯は食べられません。洗面台に腕を付かなければ、歯磨きもできないのです。

損傷の部位によって、動かない、感覚のない箇所が異なります。

障がい者同士で「タイカン効くの」「効かないの」と話すのは、どの部位が損傷しているのか。どこから下が動かないのかを聞いているのです。足が動く、立てるのは、体幹が効く障がい者で、立てるのに、歩けるのに車椅子に座っています。そんな障がい者を、タイカンが効かない障がい者といっしょにするのは、大きな間違いです。

車椅子の障がい者にアーチェリーを教えるなら、体幹が効くかを尋ねる前に、足が動くかをまず聞くべきです。もし動くなら、健常者と同じアーチェリーができるかもしれません。しかし、もし体幹が効かない、へそから下がない障がい者なら、それはあなたの知らないアーチェリーの世界かもしれません。

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