ふたりでコンビニ行きたいの(超短編小説#29)
「じゃあそっちもゆっくり休んでね」
そう彼女が言うと2秒ほど静かな時間が流れ
「通話を終了しました」のモーダルが
スクリーンに映し出される。
今日もお互いの食べたもの
観たネットチャンネルのこと
よさそうと思った服のこと
簡単なレシピのこと
だいたい半径3メートルくらいで起こったことを
報告しあった。
今朝ごはん食べるときにパッと手元見たらさ
箸の色が赤だったんだよね。
食べ始めてから気づいたわ。
無意識に彼女の箸を使ってしまった話をしたら
彼女は画面の向こう側で笑いな