いじめの話

私はいじめられていた
中学生の頃だ
私は中学に上がる時、田舎に越してきた
理由は離婚だ
最初は物珍しくて寄ってくる人もいた
でもそれは私に興味があるのではなく都会に興味があるのだとわかり私は存在しないのかと酷く虚しくなった
それからしばらくして私は彼らの中で方言を話さない標準語で話す気取った奴になった
最初は軽いいじりやバカにするようなノリだったと思う
しかしだんだんエスカレートしてきて、いじめに発展していった
一番酷かったのは部活だ
私は父と離れる時に何かあったら使えと渡された金も失ったし金を払わなかったら殴られたこともある
俺だけ無視をすると言ったことは当たり前だった
その時ちょうどしてたソードアートオンラインの映画の全員分の映画代は私の負担だった
映画の帰り、いじめっ子の車で来ていた私たちはその親が来るまで近くの公園で遊んでいたのだが、そこでいじめっ子が土に吐いた痰を飲めと言われた
飲まないと車に乗せないと言われたので仕方なく舐めたところでそこまでするとは思ってなかったわキモって言われて飲むことはなかった
その頃には私の尊厳などはとっくに無くなっていたと思う
公園でアロンアルファを手に塗られ、その手で遊具を握らされたこともある
手が取れなくなっている中みんな帰って、私は無理やり剥がしたので手は皮が剥がれ血が出て自転車には乗れなかった
いじめの動画を持っている奴は俺はYouTubeやっててお前の動画載せるぞと脅されたこともある
金を要求された
今考えればそいつの幼稚な嘘だとわかるが、私には疑う余裕すらなかった
大人しく金を払えば害はなかった
そんな状況を見かねたクラスメイトが相談に乗ってくれ、私は先生に言いいじめはなくなった
でも本当にそれでよかったのかとも思う
私はいじめられた弱い人間で、それなのに自分の力ではいじめをどうすることもできなかった
その時はいじめっ子を殴ったら自分も同じレベルの人間になってしまうと思って殴らなかったし、自分が我慢すればいいだけのことだと思い殴らなかったが、今となってはモヤモヤだけが残る
もし私が今から自分より弱い奴をボコボコにいじめたとして、それはダサいことで自分がいじめる側の強い立場になったことになっても満足はできないだろう
しかし私がいじめる側に回らない限り私は弱い人間のままなのだ
私は今いじめっ子と対峙したとして体の大きさ的にも負けることはないと思う
それでもいじめられた過去は消えない
すごく苦しい
今がどれだけ楽しくて、自分に自信があっても、いじめられた汚点だけがプライドの高い自分は許せない
いじめられていて苦しいから、自分の容姿が優れないからなどではない、それでもその消せない汚点を消すためにたまに自殺したくなる
私は私のことを本気で好きなのだけれど、その私の汚点を愛することができない
私は私の全てを愛したいのにいじめの過去がそれを許してくれない
私はどうすれば良いのだろうか

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