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利益向上に向けての諸施策その2

前回、勝間和代さんの
勝間式 「万能利益の方程式」を紹介させて頂きました。

利益=(顧客当たり単価−顧客当たり獲得コスト−顧客当たり原価)✕顧客数

です。


顧客あたり単価(以下、顧客単価と表記する)、
顧客当たり獲得コスト(以下、顧客獲得コストと表記する)、
顧客当たり原価(以下、顧客原価と表記する)、
に注目してみていきましょう。

この方程式の良いところは、
利益を産み出す要素を4つの変数に分解したことです。

つまり、
① 顧客単価
② 顧客獲得コスト
③ 顧客原価
④ 顧客数

以上4つの変数を上げ下げすることによって、
いかに利益を向上させるかを簡単に知ることができます。

勝間氏は、利益を向上させるためには、
4つの変数のなかで顧客単価を上げることが一番と記述されています。

顧客単価が利益の源泉であるからです。

私もその通りだと思います。

その上で、クリーニング業界の現況を見たとき、
私は、顧客単価を上げる施策をとりながら、
顧客数を上げることが急務だと考えます。

現在、クリーニング業界は顧客単価を上げづらい状況にあります。
顧客単価を上げづらい原因は、
① 可処分所得が減少した結果、顧客の節約志向が高まり、結果として、アパレル業界が顧客の求めに応じて、家庭洗濯可能な衣類を大量に市場へ投入。
② それにより、一客当たりのクリーニング依頼点数の減少。
③ 年間のクリーニング店利用頻度の減少。
などが挙げられます。

顧客単価を上げづらいため、
最後のかけ算の後の顧客数を増やすことが急務となります。

そもそも、顧客数は何ら方策を取らなければ、
色んな要因で減少し続けます。

顧客の引っ越し、
他店への流出、
死亡などです。
他にもまだあると考えます。

また、顧客の退職などの要素も顧客数の減少と同列だと考えます。

そのようなことから、
クリーニング業界では長年クリーニング需要がある季節に新規客を獲得するため、新聞折り込みチラシやポスティング・チラシを配布してきました。
ただ、年々チラシ配布による集客はその効果がなくなりつつあり、単発の効果はあまりないように思います。

新規客を獲得する主な方法は、クリーニング料金の値引きによるアピールです。
このことは、顧客単価の低下をもたらします。
また、チラシ作成コストや新聞折込コストがかさみます。
結果、顧客獲得コストの増加につながりこれも利益を低下させます。

また、ここで集客できた多くの新規客は、
価格、料金に敏感なお客様です。
これらのお客様は、
バーゲンハンター的なお客様であり、
他店のチラシ等で流出しやすいお客様です。

勝間氏は、このことを「獲得しやすい客」と「儲かる客」とは違うと記述されています。

新規オープンのお店は絶対的に顧客が不足します。
また、
自店の商圏内に沢山の「儲かる客」が居られたとしても、
ここにクリーニング店があると認知してもらえなければ来店につながりません。
意外と多くのクリーニング店が、多くの人に知ってもらえていると誤解しています。
私のお店でも、50メートルくらい先の小中学校に通っていた人が、ここにクリーニング店があると知らなかったと言うケースが実際にありました。
小中学校の目と鼻の先にあるのですが、意識していないと認知しないのかもしれません。

認知されていないのであれば、
利益を犠牲にしてでも、チラシ配布等をする必要があります。
過去、私の店がおおがかりな改装し、
再出発した時もこの手法を取りました。

ただいつまでも、この手法を取り続けことには賛成できません。
お店の今あるステージも考慮する必要があります。
ある程度の顧客数やその地域での認知度が得られたら、
利益を犠牲にする方法は見直す必要があるでしょう。

話を戻します。
それでは、「儲かる客」を、できるだけ獲得コストをかけることなく集客する方法はあるのでしょうか?

あります。

ズバリ、
口コミを起こすことで可能になります。

つまり、自分のお店のファン客(儲かる客)の与信力を使って、
自店をアピールしてもらって可能になります。

即効性はありません。
地道な活動が必要ですが、
これ程素晴らしい集客手段は他にはありません。

それでは、どうすれば意図的に口コミを発生させることが可能になるのでしょうか?

それは、口コミが起こるポイントを学ぶことで可能になります。
そのポイントについてはまた書きたいと考えています。

それまで待てないという方は、
神田昌典著 『口コミ伝染病』をお勧めします。

年間、何人の新規客が訪れていらっしゃいますか?

私の店は
路面店ではなく、
ちょっと横道に入った所にあります。

それでも、
令和二年の新規客は、355名でした。

現在では、チラシ配布をしていませんが、
これだけの新しいお客様がいらっしゃいます。
結果として、利益向上にもつながっています。

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