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【重賞データ攻略・フィリーズレビュー】前走で未勝利勝ちのサブライムアンセムを推したい理由とは?

 当たり前のことですが、とても大事なことなので、最初に確認しておきます。フィリーズレビューの舞台は阪神芝1400です。このコースはスタートから最初のコーナー(3角)まで十分な距離があるので、ペースが上がりやすい傾向にあります。それに加えてゴール前に急坂が待ち構えているので、1400という距離のイメージ以上にスタミナが問われます。スピード一辺倒の馬だと苦戦は免れません。

 これを如実に示しているのが、前走の距離別成績です。過去10年の出走馬の前走距離別成績を振り返ってみましょう。(数字は左から勝率、複勝率、単勝回収率、複勝回収率)。

・前走1200【0・0・1・36】0%、3%、0%、13%
・前走1400【4・3・3・52】7%、16%、91%、62%
・前走1600【7・6・6・53】10%、26%、90%、157%

 一目瞭然、前走で長めの距離を使っているほど、成績がいいことが分かります。前走で1200を走っている馬の気持ちになってみれば、〝えっ、まだ200メートルもあるの!? しかも坂があるやん…〟といったところでしょうか。逆に前走で1600を使っている馬は、距離が短くなっている分、最後の坂に比較的前向きに挑むことができるのです。ちなみに過去3年の勝ち馬、19年のノーワン(12番人気)、20年のエーポス(5番人気)、21年のシゲルピンクルビー(8番人気)は、いずれも前走が1600。つまり前走1600の馬が3連覇中なのです。しかも20年は馬券圏内を独占、21年もワンツーですから、〝マイル組を無視してフィリーズレビューの馬券は獲れない〟と言っても過言ではありません。

 そして前走1600組の中でも注目すべきは、前走で上がり3F最速をマークしている馬です。過去10年の該当馬5頭の成績をご覧ください。

・13年・メイショウマンボ1着(3番人気)
・15年・クイーンズリング1着(1番人気)
・15年・ペルフィカ2着(7番人気)
・15年・ノーブルヴィーナス6着(9番人気)
・19年・ノーワン1着(12番人気)

 実に5頭中3頭が優勝、1頭が2着。サンプル数が少ないとはいえ、勝率60%、複勝率80%という素晴らしい成績を残しています。

 もう一つ、忘れてはならないのは、阪神JFから直行した馬の成績です。過去10年で【3・4・3・19】の勝率10%、複勝率35%。回収率は単勝が79%、複勝に至っては256%もあります。また、阪神JFで5着以内だった馬に限れば【1・3・1・1】の勝率17%、複勝率83%。全てが人気馬ですが、馬連や3連複の軸としては信頼できます。

 今年の登録馬で、前走で1600を使われているのはキミワクイーン、サブライムアンセム、ナムラクレア、ビジュノワールの4頭。その中で前走で上がり3F最速をマークしているのはサブライムアンセム、前走で阪神JFを使っているのはキミワクイーン(阪神JF10着)とナムラクレア(阪神JF5着)です。最終結論は追い切りや枠順などをチェックしてからですが、現時点ではこの3頭が中心です。とりわけ買いたいのはサブライムアンセム。父は距離短縮が得意なロードカナロア。祖母は01年のフィリーズレビューでやはり距離短縮で2着だったハッピーパス。未勝利を勝ってのチャレンジですが、19年の勝ち馬ノーワンもそうでした。血統、馬っぷり、ローテーション…。どの視点から見ても、十分にチャンスはあると思います。


※トップの写真は06年の勝ち馬ダイワパッション。当時の鞍上の長谷川師は今年ナムラクレアで参戦。18年の皐月賞を制したエポカドーロの母。

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