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看護師が起業すること

2014年夏、介護保険適用外サービス「わたしの看護婦さん」を立ち上げました。

スタッフを募って、事務所を借りて、補助金申請をして・・・・。
ここまでは普通の起業とそんなに変わりがなかったと思います。

ところが、越えることが難しい壁がありました。
「ナイチンゲールマインド」です。

医療関係に就職する人のほとんどが、「困っている人のためになりたい、社会貢献をしたい。」という思いが人一倍強いわけですから、
起業した時の理由も「今のままでは人々は救われない。自分が困っている人のためになりたい。」と思う人がほとんどです。

と、言うことは、
〇困っている人のためになりたい = 安価な料金設定。
〇寛容に関わりたい = サービス提供時間がオーバーしても追加請求をしない。無茶な要望も叶えたい。

これでは、身も心も経営も疲弊してしまいます。
看護師や介護士の起業のほとんどはここで破綻していきます。


私の場合は、まず、自分の経済観念を経営者に切り替える努力をしました。
従業員には公的保険制度のサービスや補助金ありきの事業だけに頼ることはしないこと。継続事業をすることが利用者様のためにもなるし、従業員の生活、日本経済のためにもなるということを常々伝えていきます。看護師と介護士で構成された組織なので、ナイチンゲールマインドばかりの本当に清らかで美しいスタッフばかりです。ですから、何度も何度も伝えていかなくてはなりません(苦笑)


そして、今はココ!!!
意識改革のためにマイクを持って騒いでいます。

営業先の介護施設やケアマネージャーさんの気持ちを変えることが大事です。このケアマネージャーさんも元々は介護福祉士であったりと、ナイチンゲールマインドの塊です。ですから、家族なら介護に参加するのは当然と思ってみたり、仕事を休んで病院受診や緊急に駆けつけるべきという概念で動いています。もし、家族が直ぐに帰ってこないような状況であればケアマネージャーさん自らが本業を捨てて、何時間も付き添われます。
付添うことに関して、金銭的対価を考えていない人がほとんどです。
この概念が、ケアマネージャー自身を疲弊させ、介護を抱え込んでいる現役世代の家族を追い込み、介護離職に導いてしまいます。

弱者救済は社会一員として大切なことです。
しかし、医療介護職者の生活や老後は満たされるものになるか微妙です。
心も満たされつつ、経済的な保障のバランスが必要だと感じます。

ナイチンゲールマインドの強い人が起業したくなったら、
先ずは経営の勉強をされることからお勧めします。
また、世の中似たようなビジネスモデルがあることも学んだ方が良いと考えます。


最終的には「自己責任」。
看護師が起業することは甘くない。


#看護師起業 #女性起業家 #介護保険外事業







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