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高瀬隼子「おいしいごはんが食べられますように」レビュー
今期芥川賞、高瀬隼子「おいしいごはんが食べられますように」読了。受賞後に東京新聞に掲載された寄稿が軽快な筆致だったので、少し期待して読んだが、描かれている、山田詠美言うところの「猛禽」たる女性の機微に興味をもてず、ある会社の一部署での人間関係と、その中にあっての三角関係とを通しての時代相の一端にも刺激,喚起されるものなく、残念な思いでの通読となった。文章の安定感は認めるが、語り手の揺れ具合に馴染めず、今期の芥川賞はこれか、との読後感でしかなかった。
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