ブラックボックス

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遅まきながら今期芥川賞、砂川文次「ブラックボックス」を文藝春秋3月号で。
スピード感溢れる冒頭部での勢い、そのまま、一気呵成に現代世相を生きる、社会的制御の利かない一青年を描いて、選評高評価だが、個人的には既視感充満で新味なし。中上健次や過日急逝惜しまれた西村賢太の系譜に連なるには整然とし過ぎているし、村上龍の福生を背景に描いた青年像に重ねるにはあまりに表層的。前半部と後半部との繋げ方にも少し工夫が欲しかった、

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