【鎌倉殿通信・第13回】『吾妻鏡』のひみつ
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の放送が始まって以降、『吾妻鏡』という名前をよく耳にするようになりました。『吾妻鏡』は鎌倉幕府によって編纂された公式な歴史書で、鎌倉の歴史を知る上で基本となる史料です。治承四年(1180)4月、以仁王の令旨(命令の文書)が源頼朝の元に届くところから始まり、親王将軍宗尊親王が京都に戻るまでの出来事を編年で記しています。編纂時には、京都の貴族の日記や文学作品、各家に伝来した古文書、幕府関係者の日記など、膨大な史料が参照されました。
しかし、残念ながら