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退廃的幸福論-制作手記#7

俳優といういきものは僕と同じだけの力で
作品を押し返してくれる存在なのかもしれない。
有り難い。

僕は誰かに脚本の書き方や、演出の仕方を教わったことがない。
だからこれがベーシックな組立方なのかわからない。

脚本を書く時、演出をする時、
もう既に視えている映像の議事録をとってそれを再現している感覚がある。

だから記録をとり損ねてスキップされている箇所がある。

そこを俳優は押し返して
「そこどうなってましたか?」と
気づいて巻き戻してくれる。

一人で作っていては出来ないことだ。

そして時に、世界のバグにも気づいて整理もしてくれる。

バグじゃなかったら僕は言葉を足して話し合ってもう一度再生してみる

ずっとやりたかった舞台の作り方をできている気がするな。

とても楽しい。

読み合わせをしてからずっと俳優といういきものについて考えている。

とても有り難い存在だ。

僕ら、作演出をするいきものとはまた違ういきものなのだろう。

だから一緒に作品をつくれるのが嬉しく思う。

はやく稽古場入りしたい。

それまでに僕のできる限りのことをしよう。

2023.12.23 AM2:30
 カワノ




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