温泉の話4

・温泉が地上に出てくるまで

 温泉は、どのようにして地上に出てくるのでしょうか。

昔は自噴や湧出などのように自然と地上に出てくる温泉がほとんどでした。しかし、機械の発達でボーリングにより井戸を掘ることができるようになりました。近年新しく掘る温泉井戸は温泉水の位置が深くなり、2000メートル以上掘らなければならない温泉もあります。

この温泉を地上に出すには、水中ポンプやコンプレッサー(空気圧縮機)を使用して汲み上げます。水中ポンプには浅い井戸用のモーターが地上にあるタイプとモーターが水中にある深い井戸用があります。しかし、最近の温泉井戸はかなり深くなっていますので、水中ポンプを1500メートルまで入れるところもでてきているようです。

 コンプレッサーを使用する方法は、揚湯管(温泉を汲み上げる管)の中に圧縮空気を送る管を入れ、その圧縮空気により温泉を押し上げる方法です。この方法は、泉温の高い温泉や以前は深い温泉井戸に使用していましたが、コンプレッサーの音がうるさいことやメンテナンスが大変なことなどから最近はあまり使われなくなってきています。温泉地へ行くとよく櫓が立っていますが、ほとんどはこの方法の源泉の所に立っています。

 一般的には、こうして地上に出てきた温泉を一度「温泉タンク」に貯めます。




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