自分へ。

5歳の自分へ
大好きな2人の喧嘩を目の前で見て
泣きじゃくる妹を必死であやしたね。

本当に、よく頑張ったね。
よく妹を守ったね。

6歳の自分へ
大好きな2人が離れるからって
好きなほうを選べなんて
辛い選択をしたね。

そんなの、無理だよね。
2人とも大好きだもん。

7歳の自分へ
4歳も年上のお兄さんに
殴られて、蹴られて辛かったよね。

助けを求めても
誰も助けてくれなかったね。

勉強がしたかっただけなのに。

8歳の自分へ
次は同い年から
暴言を浴びせられたね。

ただ
一生懸命勉強してただけなのにね。

勉強って悪いことなの？

9歳の自分へ
あのとき選んだ
大好きな人から

もう1人の大好きな人のほうが
好きなんでしょって。

無理やり家から放りだされたね。

だから言ってるじゃん。

どっちも大好きなんだよ。

10歳の自分へ
大好きな人の大好きな人に
嫌いだって言われちゃったね。

どうしていいかわかんなかったよね。

でも今回は捨てられなかったね。
このこと、忘れちゃいけないよ。

11歳の自分へ
また友だちから無視されたね。
もう友だちって、わかんないよね。

友だちって、なんなんだろうね。

12歳の自分へ
また大好きな人が
大好きな人を連れてきたね。

でも
何もしなかったね。あの人。

お金があることが
本当に幸せなのかな。

ずっと悩んだね。

テーブルの上の1000円札が
本当に、怖かったね。

13歳の自分へ
誰も周りにいなかったね。
全部敵なんじゃないかって
本気で思ったよね。

あのとき
大好きな人が君を捨てたんだって
知っちゃったね。

大好きだったのに

別の人が好きだからって
捨てられたんだよね。

なんで知っちゃったんだろうって
本当に思ったよね。

知らなければ
幸せだったのに。

14歳の自分へ
また大好きな人が
大好きな人を連れてきたね。

でも、この人
なんか違うでしょ。

本気で君に向き合ってくれたでしょ。

その人は大切にしてね。

君の人生を変えてくれるから。

15歳の自分へ
ようやく友だちができたね。

でもまた捨てられるんじゃないかって
怖いでしょ。

安心して。

ここから君は
幸せになっていくよ。

16歳の自分へ
もっと友だちができたね。

でも辛い別れもあったね。
自分のせいだったね。
あれは君が悪いよ。

人間関係って難しいね。

俺もまだ分かんないや。

17歳の自分へ
よくわからない場所に来たね。

言葉が通じなくて
バカにされて
辛かったよね。

でも君はそこで
かけがえのない宝物をもらうよ。

18歳の自分へ
ね、言ったでしょ。

君はそこで宝物を手に入れたはずだよ。

これから頑張ろうね。

19歳の自分へ
幸せだったね。

本当に、幸せだったね。

こんなに人が周りにいることなんて
こんなに人から褒められることなんて
今までなくて、混乱したね。

いろいろ分かんなくなっちゃったね。

でも、本当に幸せな一年だった。

たくさんの人に振り回されたね。
そのたびにたくさん泣いたね。

大好きだった人に捨てられて
大好きになろうとした人から拒絶されて

友だちだと思ってた人から
殴られて、暴言を吐かれて、無視されて。

辛かったよね。

家族ってなに
友だちってなに
自分ってなに

ずっと考えたね。

でも
その分君は強くなったよ。

人の痛みが分かる人になれたよ。

優しいって
いろんな人から言ってもらえる人になれたよ。

人一倍、泣いた分だけ
誰にも負けない
素敵な笑顔を作れる人になったよ。

だから大丈夫。

これからはもっと幸せになれる。

自分と周りにいてくれる人を信じよう。

信じて、たくさん迷惑かけちゃおう。
そしてそのたびに謝って勉強しよう。

そのときに得たものを
次は誰かに分けてあげようね。

あのとき
諦めなくてよかったね。

あのとき
もう被害者ヅラはやめようって
決めた君を誇りに思うよ。

あのとき
一生懸命笑って生きようって
決めた君に本当に感謝してるよ。

君たちがいたから

20歳の就海は
最高に幸せだよ。

本当に、ありがとう。

感謝してるからこそ。

これからの人生は自分で創るよ。

もう誰にも邪魔させない。

これからは
もっと自分と向き合って
自分とたくさん喧嘩するよ。

覚悟しといてね。

20歳の誕生日おめでとう。

今年も幸せな一年にしようね。

西田 就海より。