ここまで心をえぐってきたのは久しぶりです|漫画『ミスミソウ』
最初に言っておきますが、読んだらどうしようもない気持ちに、絶対になります。
復讐劇であり、最近ではエログロ系と呼ばれる作品もたくさんあるなかで、ここまで心をえぐってきたのは久しぶりです。
僕的には『ぼくらの』に近い感じもしました。
こんな内容です。
この感情はなんなんだろうな?なんで『ぼくらの』に近い感じなんだろうって思うと、虚無感だったり、間であったりが、近い感じがしました。
最初に作品を知ったのはたしか、広瀬アリスさんがマンガ好きであり、Twitterで答えられていたタイトルだったので、読んでみようと思ったですが、
ここまで悲しい復讐、殺人は久しぶりに見ました。
戦闘シーンであれば『ドラゴンボール』やジャンプの王道漫画でたくさん見ていますし、殺人シーンであっても最近の漫画ではよく目にするようになりましたが、
ここに虚無感とか間とか無みたいなものが組み合わさると、禍々しい「黒」ではなく、「白」という表現に至るというか、次第に悲しい気持ちになります。
『ミスミソウ 完全版:1』(押切蓮介/双葉社)より引用
そしてどうしようもないのが、この気持ちを消化する術がないことです。
復讐というものが良いことだとはもちろん思いませんし、漫画の中、フィクションであってもそれは見ていて気持ちが良いものではないです。
でも仕方ないなと思ってしまう、そんな描写の連続に、納得してはいけないものを強引に受け入れてしまう、そんなシーンが無限に登場します。
『ミスミソウ 完全版:2』(押切蓮介/双葉社)より引用
先ほど引用したコマ、1巻の終わりにあんな表情をして涙を流した主人公の春花が、2巻の冒頭ではこの変わりようなんです。
全6巻のなか1巻では春花を中心にストーリーが展開されていき、巻が進むごとに、事件の背景とクラスメイトの関係が明らかになっていきます。
それぞれの家庭環境、人間関係、学校にまつわる過去、そして復讐のシーンでは人体の断面や臓器が飛び出る様子まで、容赦なく残酷に描き上げられているんです。
人物のタッチからは、思春期特有の雰囲気というか、無垢で無鉄砲な強さみたいなものを表現されていると感じましたが、
『ミスミソウ 完全版:3』(押切蓮介/双葉社)より引用
そこに田舎町の閉塞感、愛憎や固執といった、人間の抱える複雑さを象徴するようなストーリーが組み合わせることで、画と設定のコントラストが強まり、壮絶な読後感を生み出しているような気がします。
最後に繰り返しますが、この作品を読んでテンションが上がるって人はいないと思いますが、なぜか一度は体験してみたい、また絶叫マシンに乗るような気持ち?ではあるが、ドキドキとはほど遠い感情の延長線にゴールがある、そんな、なんともいえない作品でした。
それではまた明日!
最後に。
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