自分の原点

 この仕事を始めて1年と少しが経ちましたが、高校・大学時代と変わらず、土日に酷く落ち込むことが治りません。今をどうしたら良いのか、明日をどうすべきかを考えると、暗い気持ちになってばかり。其処で僕は、自分の原点に還って、未来をどうしたいのかを考えようと思いました。
 中学・高校の頃。人付き合いに悩んでいました。
 小学生でのいじめや、家庭でのトラブルの記憶を非常に気に病んで、理解してもらいたい、話せる人が欲しいという気持ちばかりが先に出ていました。でも、人は「暗い自分話を延々とする人」よりも、「自分の話を聞いてくれる人」に好意を寄せると、ある時気づきました。母親に、「人の話を聞けるようになれ」と言われたことも大きかったと思います。それまでは、科学者とか、研究者として人の役に立って愛されたいと思っていましたが、やがて人の夢に耳を傾け、共に叶えていくことを、仕事にしたいと願うようになりました。
 仕事は、「やりたいこと」よりも、「できること」を優先した方が良いと、言い聞かされてきました。なんとかして「自分」があると思いたかった時期には、「社会に貢献するリーダーを支える、コンサルタントになりたい」とか、「NPOや海外協力の仕事がしたい」と思っていました。
 でも、僕は自分への自信の無さに負けました。
 この仕事に就くまで、そしてなった後にも、沢山の人にお世話になっている以上、自分には何も言う立場にはありません。
 今はひたすら我慢して、いつの日か、夢に近づく日が来たら良いなと、膝を抱えている毎日です。

 大学で学生団体をやっていた頃は、楽しかった。ですが、優しい人たちに対しても僕はバリアを張ってしまいました。あれから何年もかけて、少しずつ、自分と向き合う中で変わってきたつもりです。

 僕の原点は、「人の個性を大切にしたい、生かしたい」です。色んな場所を追い出されて、バカにされたこともある。受け入れられて、優しくされて、生かされたこともある。だからこそ、その人がその人らしく生きている瞬間が、きれいだと思えるんです。

 僕の能力は、
・みんなの「やりたい」を吸収して、既存のデータと照合し、分析。計画を立案し、形にしていくこと。
・文献やマニュアルを参照しつつ、人との対話を重ねて、よりよいマネジメント手法を考え、改善していくこと。
・ストレスに耐え、誠実であろうと努力し、責任を自ら引き受けようとすること。
 この3つは、「こうありたい」も含まれているので、実際には足りないところばかりではあります。

 そして、僕は自分自身で目的を見出すことができません。
 自分の為にお金を使うことですら苦手で、何を目的とするのか考える途中で、いつも疲れてしまいます。
 結局じゃあ、自分にふさわしい目的を与えてくれる人間と、都合よく会えるタイミングを狙っている、狡いヤツだと思われるでしょう。
 全くその通りです。僕は、自分が生涯に渡って、ついていきたいと思うリーダーを、探しています。ついていくのが、最高に面白いと思えるリーダーを。

 大学生活を終える時、「これからは、自分の幸せを考えて欲しい」と、沢山の人が言ってくれました。これが僕にとって今考え得る、幸せになる道です。いつか最高のコンサルタントに、僕はなります。

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