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(本当は教えたくない)オリジナルアイテムの企画~製造の方法

こんばんは。カルミアストアを始めて早2年。創設当初はいわゆるセレクトショップという位置づけで、すでにデザインされたアイテムを卸すことから始めたカルミアストアでしたが、最近ではオリジナルアイテムを続々と出せるようになってきました。この記事では、企画~製造までの私たちの体験をご紹介します。
当記事にでてくる、「OEM/ODM」という用語がわからない方は下記の記事をご参考ください。https://www.pasonatech.co.jp/workstyle/column/detail.html?p=2278

この記事を読む前に

まず第一に、私たちカルミアストアは、何年もこの業界で活躍してきた人材がいるわけではありません。無知でなんの伝手もない大学生だった私たちが、何もないなか試行錯誤を繰り返し、何回も失敗重ねた末に、こんな感じのやり方でうまくいくんじゃないかなーと至ったのが、今回紹介する方法です。カルミアストアはまだ手法が確立されたストアではありませんし、デザインの仕方や発注の方法も日々の学びのなかで変わってきています。
また当記事は、ノウハウを共有する記事ではなく、あくまで私たちの体験を共有するための記事になります。ですので、やり方をまねればうまくいくとは思わないでください!!

まずはオリジナルアイテムのアイデアを出してみる

オリジナルアイテムを作るためには、銀について軽くでもいいので、知識を持っていると発想が広がります。
・溶ける温度
・曲がりやすさ、等
私自身、デザインをはじめるまで彫金をしたことはなかったのですが、リングの厚みや大きさを考えるにあたり、実物を自分で触りながら発想したいとおもい、軽い作業場を用意しました。

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私の自宅にある作業場です。ルーターやロストワックス、軽い彫金ができるものがそろっています。

アイデアが伝わるものを作ってみる

アイデアができたら、それをOEM会社に伝えなければいけません。そのためにはアイデアをアウトプットする必要があります
「CADでデザインを起こす必要があるのでは?」と難しく考える人いるでしょうが、そんな難しく考える必要はありませんようはアイデアやこだわりがOEM会社に伝わればいいのですですので作りたいものによってアウトプットの仕方は様々です(デッサンする、粘土でつくるなど)
私の場合は単純なデザインのものは、簡単なデッサンを送るだけで済ませます。ですが手作り感がほしいものに関しては、デッサンで確実に伝わりきらないので、粘土で試作品を作ったりします。さらにディテールが細かいものに関してはロストワックスで見本をつくったりします。

作りたいアイテムに即したOEM会社に発注する

カルミアストアのアイテムは高くても6000円くらいの価格です。ですので日本のOEM会社は高いので使えません(是非小ロットでも安く作れるOEMの会社さんがあればご紹介ください(笑))。コスパを重視し、たいていインドやタイ、中国で生産してもらっています。
なぜ3つの国にそれぞれ発注しているのか。それにはちゃんとした理由があります。その理由とは、それぞれのOEM会社で得意分野が違うということ。それぞれ得意分野のアイテムを発注してあげることが大切です(でないと悲惨なことになります)。

(私が頼んでいる)インドのOEM会社

インドは様々な石が集まる土地なので、石が比較的安く入手でき、それに伴い石の加工も結構上手です。そしてロストワックス手法でなく、ハンドメイドでつくるアイテムが得意なため、小さいロットにも対応してくれます。
ですが、ロストワックスがあまり得意ではないので、細かいデザインとかは対応してくれない、もしくはめちゃくちゃ高い金額を提示されることが多いです。

(私が頼んでいる)中国のOEM会社

私の頼んでいる中国のOEM会社はハンドメイドというより大量生産のロストワックス手法の方が得意です。指示通りのクオリティで出来上がります。日本みたいに「よしなにお願いします」ということが出来ないので、適当に発注すると適当な仕上がりになります。あまり初心者にはお勧めしません。私自身、何度か痛い目を見ました。しかし細かく指示すれば対応してくれるので、最近は重宝しています(それでもたまにやらかします)。

(私が頼んでいる)タイのOEM会社

ここはOEMというよりODMっぽいことまでやってくれるところです。こんなものが作りたいと希望をいうと、それっぽいものを作ってくれます。彼ら自身、自分たちでデザインした商品を多く所有していて、それらに味付けを加えることも可能です。

こんな感じでカルミアストアでは3つの発注先を持っており、その商品を得意とするOEM会社に発注をしています。

OEM会社の探し方

それではどうやってOEM会社を探したのか。それはひたすら見積りを取りまくるしかありません。
幸いにも英検4級くらいの(できないに等しい)英語ならできるので、グーグルで「インド OEM シルバーアクセサリー」と英語で検索してリサーチしまくり、そこで出会ったOEM会社全部に見積りと実績を送ってもらいました。たぶんOEM会社を1件みつけるのに100件は見積りを取っています(笑)。

コロナになってオンラインでの対応をしてくれるお店が増えた

コロナになる前は、自らタイへ赴き、ひたすら練り歩きながら、自分の足でOEM会社を見つけていました。ですがコロナになってからはそういうわけにもいかないので、オンラインで問い合わせをしています。そして今では取引のあるすべてのOEM会社がオンラインで動いています。しかもその手段はワッツアップだったり、Facebookだったり、ラインだったり様々です。

実はそんなにハードルが高くないオリジナルアイテム。大変なのは収支を合わせること。

オリジナルアイテムときくと結構大変そうだと思うかもしれません。ですが、私の場合、月に3~4アイテムくらいは本業と同時進行で企画・製造しています。
実際つくるのはそんなに難しいことではないのかもしれません。もっと大切なのは、収支をあわせること(笑)。当たり前のことですが、それが結構大変です。こだわりすぎてお金をかけすぎてしまうと、自社ブランドでは売れない価格帯になってしまったり、安いからと適当に発注してしまうと、ブランドのクオリティを担保できなくなってしまいます。
私の手元には結局商品化しなかったアイテムが実は沢山あります。それも見越して商品の値段をつけていかなければなりません。
今度、別の記事にて没になったアイテムも紹介しようと思います(笑)

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