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You Are the Apple of My Eye


誰かと恋愛話をする時、「どんな人がタイプ?」という話題になる事が、多々ありますよね。

定番なようで、私にとっては、結構考えたくなる質問です。
現実の恋愛に、タイプも何もないと思っているタチですが、やはり、「自分の理想」みたいなものは、多かれ少なかれ、誰しも持っているように思います。

昨日、香港映画に関するエピソードを書いたためか、無性に頭の中に「映画」がまとわりついてしまい、久々に、ある映画を見返しました。

「あの頃、君を追いかけた」。

今回は、台湾映画です。
こちらは2011年の映画ですが、2018年に日本でもリメイクされたそうですね。
私は、台湾版の方を、もう5回くらいは見てますが、日本版の方は見たことがありません。

さて、この台湾版の「あの頃、君を追いかけた」ですが、時は1990年代、場所は、台湾中部にある「彰化」という街が舞台です。

端的に言うと、ヤンチャな男子学生と優秀な女子学生と、2人を囲む面々の青春物語。

だけどね、これが、とても、とても、胸に沁みるのです。

主人公の男の子コートンは、最初見た時、あまりパッとしないと感じたのですが(笑)、見ているうちに、演技がとてもナチュラルで、段々と好きになって来ます。あとは、彼のスタイルの良さも、一見の価値ですね(笑)

そして、ヤンチャ男子なコートンが、というか周りの男子達も好意を寄せているのが、優等生のチアイー。
ミシェル・チェンという女優さんが演じているのですが、確かこの方、当時30歳近く。
なのにこの透明感!!色白に垂れ目で、エクボのある顔が、もう、全校生徒が惚れるような、清純派女子なのです。

彼女はマドンナであるだけでなく、とっても真面目で成績優秀。
不真面目なコートンに対して、学級委員の如く注意をするチアイーと、それに不貞腐れるコートンのやり取りが可愛らしい。
コートンは、この手の男の子によくある通り、優等生女子が、絶妙に世話を焼きたくなるような、お茶目さと素直さがあって、自称元優等生女子の私は、心を鷲掴みにされます。
前半部分で、いつも真面目なチアイーが、教科書を忘れるシーンがあります。
そんな日に限って先生の機嫌が悪く、「教科書を忘れた人は?」と怒った顔で生徒達に尋ねる先生。
恐る恐る立ち上がろうとしたチアイーに、思わぬ助け舟が。
前の席に座るコートンが、自分の教科書をチアイーの机に置き、自分が立ち上がったのです。
いや〜、今映画で見ててもこんなにときめくんだから、高校生の時なら、こんな事されたら一瞬で好きになります。

こういう不真面目さと優しさの抱き合わせ販売、法律で禁止してくれないでしょうか。

まぁ、そんなこんなで2人は、徐々に距離を縮めていきます。
高校生時代から始まったストーリーは、その後大学生時代への話へ。

私はもう、何度もこの映画を見ていますが、毎回、必ず、泣いてしまうのです。

主人公2人のすれ違う恋模様が、どちらの気持ちも手に取るように分かって、胸を締め付けられます。

お互い凄く凄く好きな時、結ばれる事を恐れる気持ち。臆病になってしまう心。
思うようにいかない恋の切なさと美しさを、とてもストレートに描いた作品だと思います。

この映画を見ながら、「こんな風に人に愛されてみたい」と、いつも思うのです。
そういう意味で、主人公コートンは、私の理想。

私の青春時代には登場してくれなかった彼を、叶わぬ理想に掲げています。

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