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黒文字精油の収穫季節到来。

この時期になると黒文字の精油をみんなと一緒に作ります。

昨日は手付かずの新しい山(自然林)に入りました。
クロモジが枯れてしまわないように丁寧に収穫します。
鹿の頭の高さ以上の葉を必ず残すことなどとても大切なポイントです。

逆に実のなる部分は他の動物の為にある程度は必ず残します。
広葉樹の森は野鳥が食べることで拡げてくれることも多いから。

私達が黒文字を収穫する山には美しい沢があり
足元には白い沢蟹が居たり不思議で可愛いキノコが生えていたり。

時には怖い蛇とか猪も居るし
木を切って束ねているとそこに虫が
着いていないか常に肉食の蜂が私たちの周りで飛びます。

野生の山椒の実や山の野いちご、
天然のキクラゲや山芋なども沢山見かけます。

沢山の音や香りが目で見えないけれど
そこに何があるのかをちゃんと
教えてくれる事もあります。
蓮の花が咲く瞬間はポンって音がするそう。
聞きたい〜

山の作業に入る前なは
ダニが嫌いな和ハッカと
鬱陶しいヤブ蚊の嫌うレモングラスと
シトロネラを全ての服の口に垂らします。
これらは、不純物が混ざり過ぎてて
商品にならないロスの部分を使います。
目に見え無いし無法者の恐ろしい吸血生物はこんな方法で避けます。
蚊取り線香は私の喘息を誘発するから使えないし。

山仕事は体力的には大変かもしれません。
しかし、それでもやりたいと思う程
学びは多く、目には美しく、初夏の幼い鳥の歌声や
梅雨の豊かな沢の音は常に新鮮で楽しいものです。

何よりも精油が採れる迄の工程は
語るには数行で終わるけれど、
実際には途方もない沢山の時間を
要することを改めて確認するのです。

そして、その他の生態系や自然の循環を
肌で感じる事が出来ることが常に大切な物を扱っているのだと
自分に戒めることも出来るのです。
人は良くも悪くも慣れによって直ぐに大切な何かを忘れてしまうから。

世界情勢は不安定でいつどんな事になるかわかりません。
でも、自然の恩恵に沿って生きるとあまり不安にはなりません。
経済は肥大化し過ぎたお化けです。
私は同じオバケ(?)ならダイダラボッチとかコダマとか
そんなのの方がイイな。

などと思う初夏の朝のひととき。
(Facebook2016年の日記より)

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