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Member’s essay桑原裕子「おウチで見続けた我が海外ドラマ20年史④友達編」

僕は君のそばにいるよ 
雨が激しく降り始めても
君のそばにいるよ
これまでと同じように
君のそばにいるよ
だって君も僕のそばにいてくれるから

オハコンバンチハ、桑原です。

持続化給付金の申請手続きしなくちゃな・・・
と思いながらこれを書いています。

OPテーマは「フレンズ」の主題歌。ザ・レンブランツで(どうしてるのかなこの人たち)「I’ll be there for you」。
てことで、前置き抜きで始めるよ!!!
「愛の不時着」で脱線して以来、韓国ドラマずっと観ててこのままじゃ永久に「フレンズ」から先へ進めない気がしてきたから!!

フレンズの魅力① 一緒に楽しむシットコム

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(友達ってこんなにくっつくものですか?)

シットコム(Sitcom)はシチュエーションコメディのひとつで、連続ドラマながら基本的にはお話ごとの連続性が低く一話完結で楽しめるのもの。
収録には観覧席がもうけられ、観客がその場で観ているリアクションも含めて収録しているスタイルのドラマ。
まあ、「お客さんの笑い声が入ってるやつ」といえばわかりやすいですね。

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舞台は彼らのうちや行きつけの店など、ほとんどいつも同じ場所。
空間にもキャラクターも一緒に馴染んでいくから、彼らが遭遇する出来事に自分も参加しているような気分になるんです。
「フレンズ」の場合は主に、「女子たちのアパート」「向かいに住む男子たちのアパート」「コーヒーショップ」この三つがメインステージ。

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(レゴにもなっとるんやで!)

《シットコムに分類されるドラマ例》

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「フルハウス」
こりゃ有名だね!といっても「フレンズ」よりちょい前の人気作なので私は残念ながら通っておらず、知っていることと言えばこのかわいい赤ん坊が実はオルセン姉妹という双子で後にデザイナーとなって超金持ちになるってことと、最近になってNetflixでリブートされたらジェス役のジョン・フィリップス・ステイモスがおじさんになってもイケメンだった、と言うことくらいです。

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「隣のサインフェルド」 
日本じゃさほど知られてないけど「フレンズ」放送時は常にライバルとして君臨していたヒットドラマ。「フレンズ」よりもシニカルでちょっと通向けの笑いなので日本じゃあまり受けなかったのか。私からすりゃ「サインフェルドの方が面白いよ」とかいってくる人にコンプレックスを抱いていた感

日本のシットコム代表作といや、
「やっぱり猫が好き」ですな!!

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アーー大好き恩田三姉妹!!!
これは断言できる。「やっぱり猫が好き」がなかったら私は多分アメリカのシットコムも好きになっていなかった。
恩田三姉妹がいなかったら早野凡平もかしまし娘も知らなかった。
もちのろん、三谷幸喜作品も知らなかった。

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(は~や~のぼ~んぺ~い♪)

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(三谷氏のNYロマコメ愛が詰まった「今夜、宇宙の片隅で」も好きです)

フレンズの魅力② 多彩なゲストスターがのんき

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フレンズは10年間超絶人気を博してきたので、ハリウッドスターもちょいちょいゲストに出てくるんですが、みんな普段の映画とは違うまったくのんきなキャラ設定で登場するのが嬉しい。

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ゲイリーオールドマンは名優として出てくるんだけど台詞喋るたびにものすごくつばが飛ぶ人っていうやな設定。

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コーヒーショップに居座る客のロビン・ウィリアムズとビリー・クリスタルコンビ(泣けちゃう・・・)。ほんとにニューヨークにいたらいいな…。

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ブルースウィルスはロスの教え子の愉快なダディをめっちゃ愉しそうに演じてこの役でエミー賞のゲスト俳優賞もらいました。

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ブラッド・ピットは元太っちょのモテなかった男子が超イケメンになってたっていう役(このときレイチェル役のジェニファー・アニストンと結婚中、後に離婚してアンジェリーナ・ジョリーと結婚してまた離婚してワンスアポンアタイムインハリウッドってこんな情報みんな知ってるな!!)

そして逆に、

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当時は知られてなかった若い俳優が(待ってタマなし夫人ってどういう字幕)、

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後のアントマンになるという出世街道も観られます。
(15年経ってるのにあまりにも劣化しなさすぎのポール・ラッドがこわいです。どうして?アントマンだから?量子力学?タイムリーパー?

フレンズの魅力③ いつもそばにいるよってこと。

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でもね、ゲストだのなんだのはあくまでも一見さんを引き込む誘い文句でしかなく。結局やっぱりフレンズの最大にして唯一無二の魅力ってのは、

「ドラマ見てるだけで友達6人出来ちゃった!」

ってことに尽きると思います。

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私が「フレンズ沼」にハマったのは20代前半。
その頃は、親戚中に呆れられながら芝居の道へ進み、当たり前のように常にお金がなく、芝居でいきなり売れるとか劇団がすぐさまブレイクするなんていうドリームもノットカムトゥルー。
ティッシュ配りに交通量調査にキャバクラにスナックに着ぐるみにゲーセンにとバイトも種類だけは山ほどこなすものの、ろくすっぽ続かない。
何者にもなれていない自分を持て余し、時間だけはたっぷりあって、これは稽古なのか、遊びなのか、人生の浪費なのか、それとも貴重な冒険か、わからぬまま劇団員と泣いたり笑ったり喧嘩したりして青春を長引かせていたわけですが。

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青春長引かせ中の桑原さん(当時22歳)

そんな自分にとって、フレンズの6人はまさしく同じような迷い道を愉快に生きてる友人たちだったわけです。
恋愛でこじれたり、お金がなくて路頭に迷ったりしたとき、彼らも同じ体験をしていて、普通ならどんより引きずりがちな悩み事も一話完結コメディなのをいいことにあっけらかんと次へ進んでくれるので、「私もそんなに落ち込むことねっか」「まあ、なんとかなるべか」と、彼らにのせられて元気になれるのでした。

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「フレンズ」第一話より。お嬢様だったレイチェルは親のお金に頼らず自立するためみんなに勧められてクレジットカードをカットする。

そこでレイチェルに言うモニカの台詞がいいの。

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「現実へようこそ。
うんざりするけど、気に入るわ」

そして…。
この海外ドラマ20年史の第1回で書いたことを思いだしてください…。

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絶世の美男美女でもなく、有名でもなく、地味に見えた彼らが
シリーズを重ねるごとにかけがえのない存在になっていくとき。
海外ドラマの扉は開く。

ね。わたくしまんまと、開かせていただきました。

類似ドラマもいろいろでた。

フレンズ大ブレイク以降、似たような友達系シットコムがたくさん出ました。

「ふたりの男とひとりの女」

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ジム・キャリーの同名映画じゃありません。全然話題にならなかったドラマですけど、なにげに男のひとりがライアン・レイノルズだったんだって私も今知りました。ヒロインは名探偵モンクのナタリー。

New Girl / ダサかわ女子と三銃士(邦題どうなのこれ)

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「男三人のシェアハウスにフシギちゃんの女子が同居することになったよ!」という設定からして私はまるっきり入り込めなかったんですけど、ヒロインのズーイー・デシャネルが落ち込んだときは映画「ダーディー・ダンシング」をヘビロテする、という設定だけはとても共感しました。

「ママと恋に落ちるまで」

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主人公テッドが自分の子どもたちにママと出会ったなれそめを語り、青年時代に仲のいい友人たちと過ごした日々を振り返るというスタイル。
ジェイソン・シーゲルやニール・パトリック・ハリスとキャストはかなり粒ぞろいでいいんですけど「フレンズより面白い!」という宣伝文句に「いや、それはないわ」と冷静に返せてしまった。

ザット70'sショー

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70年代を舞台にした青春コメディ。地下の部屋に集まって駄弁ったりラリったりなフリーピーポーたちが愉しい。このドラマで恋人役だったミラ・クニスとアシュトン・カッチャーがのちのち結婚したのは大分びっくらしました。

「フレンズ」終了から10年の間、そんな類似ドラマが数々生まれ、どれもまあまあ面白かったんだけど、大ヒットに至らず。
「もはや、友達コメディモノで「フレンズ」と並べるようなシットコムはもう現れないのかもなあ・・・」と思っていたんです。

んが!!

「ビッグバンセオリー」が来た!

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モテない、さえない、でもIQはむちゃくちゃ高いギーク=オタクばっかりを集めた”フレンズ”といえるでしょう、「ビッグバン★セオリー/ギークなボクらの恋愛法則」が大ヒット!!

イヤ~こりゃ嬉しかったです。「フレンズ」の6人が去って寂しかった私の元に、新たなオタク友達ができたわけですからね。

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このドラマはSFにまつわるあらゆるオタクネタを網羅しているので、会話のなかにアメコミ全般はもちろん「スタートレック」「ロード・オブ・ザ・リング」「スターウォーズ」「ゲーム・オブ・スローンズ(ああ、早くこの話がしたいいいいうえいああ!)」などのトリビアネタもバンバン出てきて嬉しい。「ドクター・フー」のタイムマシンも出てくるしィ!

て、ことで。
自分に合う友達探しのような気分で海外ドラマにはまるのも一興!
自粛期間がそろそろ終わろうとしていますけど、みんなで集まってダベって…みたいな環境が戻ってくるのはもう少し先になりそう。

「めっちゃ寂しいとまでは言わないけど、小さびしい」

そんなときに、トモダチ系シットコムで気分を明るくしてくださいませ!
ではまた!!

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(おウチでKAKUTAもあなたのトモダチになりたい!)

「ビッグバンセオリー」はHuluやAmazonプライム、Netflix、どこでもみれます!Netflixで「ザット70'sショー」も見られます。

「NewGirl」はHuluで見れまっす。

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なんとおお!!「フレンズ」がリブートするらしいよ!!
待ちに待ちすぎて嬉しすぎてちょっと怖い・・・!!わあ!みんな中年だよ!

(かしまし娘もリブートしていました)

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