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建築徒然日記

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日々のかくれんぼ建築設計室の仕事を徒然に書き留めております
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記事一覧

リアルタイム3Dビジュアライゼーションツール『ツインモーション』を使ってみた…

大学の先輩から「3Dプレゼン」で使えるリアルタイム3Dビジュアライゼーションツール「ツインモーション」を教えてもらったので早速使ってみました。 まずは自分の家でテスト…これは面白い! 仕事でも使いこなせるよう色々遊んでみたいと思います。

2024.03.30-31 建築探訪

先月末、息子の剣道の全国大会(魁星旗大会)の応援のため秋田へ行って参りました。その帰りにいくつか建築を見に行ってきましたのでここにまとめておきます。学生の頃に訪れた場所もありますが、遠いのでなかなか訪問できない場所なのでとても良い機会となりました。

未完成の美?

最近の建築デザイントレンドには、特に都市部のリノベーションプロジェクトで顕著な変化が見られます。天井下地丸出しや設備配管露出といった、いわば「未完成」の状態を思わせるデザインが流行しています。しかし、このスタイルは、伝統的な「完成された美」の概念に対する挑戦とも言えるでしょう。 「未完成の美」の流行の背景 このデザイントレンドは、もともとは経済的な理由や工期の短縮から生まれたものです。しかし、時間が経つにつれ、このスタイルは一種のアートフォームとして受け入れられるようにな

『町住客室 秩父宿』2023年4月24日にグランドオープン ~空家の古民家をリニューアル、秩父の町を丸ごとホテルに~

昨年の7月から計画を進めておりました古民家をホテルに改修するプロジェクト「桐の匠 吉」と「和空間 多豆」の2件がようやく完成して来週オープンすることになりました。2件ともかくれんぼ建築設計室で設計監理をお世話になりました。 2020年にオープンした「箱庭 猿楽庵」と合わせて『町住客室 秩父宿』が3棟揃いました。 秩父にお越しの際には是非、ご利用下さい。 『町住客室 秩父宿』公式サイトはこちら

検査済証が無意味になってしまうのでは…

建物を建築して行政庁や民間検査機関で完了検査を受けて問題がなければ「検査済証」が発行されます。 検査済証とは、建築物が建築基準関係の規定に違反していないことを証明する書類のこと。 建物を建築する際は建築確認申請を行い、これから建築する建物が建築関連の法令に違反していないかどうかをチェックします。 建築確認を経て計画に問題がなければ、確認済証が発行されます。 そして、建物の建築完了後に完了検査を行い、そこで問題がなければ検査済証が発行されます。 すなわち検査済証が発行されて

果たして「AI建築家」は出現するのか?

先日、chat GPTについて投稿しましたが、その能力の凄さには驚かされました。このchat GPT以外にもネット上にはさまざまなAIサービスがあり、テキストでテーマを入力すればそのテーマにそった絵画を描いてくれるサービスもあるそうです。だったら「敷地の条件」や「建物に関する要望」を入力すればそれに見合った住宅の設計をしてくれる「AI建築家」もそのうち現れるのではないか…と思います。では「AI建築家」とはいったいどういうものなのか?どういう風に活用すべきなのか考えてみたいと思

桐の匠『吉』消防検査

今日は秩父市上野町でリノベーション工事中の旅館『桐の匠 吉』の消防検査に立ち会いました。まだ少し工事が残ってましたが、無事検査完了。まだ工事が残ってますので、来月末のオープンに向けてあと少し職人さんたちには頑張って貰います。 ここはパラリゾートちちぶ株式会社さんが運営する「町住客室 秩父宿」の三棟目。古民家を改修したモダン和風な魅力的な宿にリーズナブルに泊まれるプランが人気です。 うちは縁があって三棟ともにリノベーション設計のお手伝いをさせて頂いております。 一棟目は「

『みんなの椅子』 ムサビのデザインⅦ

行きたい…行かねば…と思っていた展覧会があったのですが、昨日が最終日。予定がぽっかり空いた日曜日なので観に行ってまいりました。 武蔵美の建物を見るのも楽しみ。受験した時以来なので33年ぶりかな? 展覧会の監修も内田研の寺田先輩なのでどんな展示なのかしっかり学んできました。 ムービーを作ったので行けなかった人は雰囲気だけでも感じてください。

内田祥哉追悼展

一昨日、無事終了しました。最終日は生憎、寒い雨でしたが、多くの皆様にご来場頂きました。 午後、しばらく会場に居りましたら懐かしい面々と再会できました。 昨日は撤収作業と最後にお借りしたものの返却のため再度、先生のお宅へ…仏前で最後のお別れを告げることができました。 この2日間、東京に宿泊して、研究室の同期、先輩、後輩と朝まで先生のこと、建築のことなど何十年ぶりかで語り合えた良い機会になりました。 先生は亡くなられたけれども先生の教えを引き継いでいるこの仲間たちとこれから

内田祥哉先生のディテールの課題

恩師の内田祥哉先生の追悼展にて「内田先生の一言」を掲示するとのことで、当時を思い出すべく大学院での課題を引っ張り出してきた。 学生なりに一生懸命調べ…考え…描いたディテールが懐かしい。製図室で徹夜して仕上げたこともありましたね。なかなか貰えない「A」の評価を何度かもらって嬉しかったことを思い出します(^^) 今やったらどんなディテールが描けるかな? 果たして内田先生から「A」の評価をもらえるだろうか? 「内田祥哉先生追悼展」 会期:2022年3月14日(月)~ 3月22

ウッドストーブ匠舎 「hitteco」

我が家の薪ストーブは「ドブレ760」です。家を建てた時に導入したので今年で15年間使用しています。ここ数年、薪を燃やした時に直接炎が当たる「バッフル板」の変形&ひび割れがでて、燃焼効率が落ちてきており、今年に入ってとうとう穴が空いてしまいました。 流石に穴が空いてしまったら2次燃焼するはずも無く、なかなか部屋が暖まらない日々が続いていました。 しばらくバッフル板の買い替えも考えていたのですが、新型のドブレはバッフル板が「バーミキュライト」に変更されており、今までの鋳物製の

『妄想プロジェクト』

「2017年…とある行動派の社長からの依頼で作成した「妄想プロジェクト」 スケッチアップのデータを整理していたら見つけたので動画にしてYoutubeにアップしておきました。 横瀬駅の裏手…宇根地区の山林に某工場を誘致して畑とショピング施設を計画する提案。こういう夢のあることを考える人のお手伝いをするのも建築家としての楽しみですね。 もちろん実現しませんでしたが「妄想すること」を楽しませて頂きました。 ちなみに報酬はプライスレス😅 面白いことを考えている人、募集中! 設計

「秩父の家 2021」現場監理_2021.11.18

大工工事を終え、仕上工事が始まりました。2階リビングダイニングの壁は左官工事。ボードの目地が見えなくなり完成のイメージがより見えてきました。 リビング前のデッキも完成して完成後のデッキの使い方をあれこれ想像するのが楽しみです。ここからは武甲山がよく見えます。 システムキッチン・造作家具もいい感じに納まりました。 来月早々に完成、18〜19日には見学会も予定しております。 【かくれんぼ建築設計室ホームページ】 https://kakurenbo-arch.com

「秩父の家 2021」現場監理_2021.10.29

いよいよ大工工事も大詰め。 造作家具も出来上がってきて、だんだん部屋らしくなってきました。この時期に現場に行くのはとても楽しいですね。 各所の納まりをチェックしていて思うのは「図面」の大切さ。図面できちんと表現しているところは意図が伝わって思った通りの納まりになっているけれど図面で曖昧なところの納まりはやっぱりうまくいってなくて現場で修正するはめになってしまいます。 わかっているだろう…常識だろう…と思って省略するのではなく、とことん突き詰めて図面に表現することで現場での