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中ノ瀬灯標|広島県江田島市

中ノ瀬灯標(C)|広島県江田島市 2024年6月3日

 1903年(明治36年)4月1日点灯。保存ランクCに指定。
広島県江田島市西能美島の北北西方約800メートル、広島港、呉港、伊予灘を結ぶ航路上にある暗礁に建設された。
 海軍兵学校、呉港の呉鎮守府、海軍造船部(後の呉海軍工廠)など海軍の拠点となっていた広島湾岸において海軍の要請により建設された灯台・灯標のひとつ。同時期に建てられた灯台・灯標には安芸白石灯標(明治34年)、屋形石灯標(明治36年)、小那沙美島灯台(明治36年)などがある。
 当時としては珍しいコンクリート造で、明治期において国内でコンクリートが初めて使用された宮崎県の鞍埼灯台(1885年)、神戸の平磯灯標(1893年)についで3基目の灯標。現在も建設当時のコンクリート造で稼働している。
 建設当時の灯火は石油と木綿の灯芯によるものだったが、1959年(昭和34年)に太陽電池に、1989年(平成元年)にLED化された。
 印象的な緑色の灯塔は広島港、呉港に向かって左側に浅瀬があり、右側が航行可能であることを示す。

岸根鼻の突端に向かう途中にある岸根鼻砲台跡

参考
・『燈光』1991年1月号(公益社団法人 燈光会)
・第六管区海上保安部「明治期灯台・せとうちロマン街道」
https://www.kaiho.mlit.go.jp/06kanku/setouchiromankaido/setouchiromankaido.html




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