ノッカマップ埼灯台|北海道根室市
ノッカマップ埼灯台|北海道根室市 2022年7月18日
1964年(昭和39年)4月1日点灯。
灯台の周辺では地磁気の異常が認められ、ノッカマップ岬から1海里以内の距離では地中の火成岩の影響により船のコンパスが狂うと言われており海図にも記されている。
1789年に和人の場所請負人の商人飛騨屋によるアイヌへの非道な行いに対してアイヌが蜂起した「クナシリ・メナシアイヌの戦い」が起こり、松前藩はここノッカマップにクナシリ、メナシのアイヌを集めて取り調べを行った。そこで明らかになったのは飛騨屋による強制労働、暴力や脅し、女性アイヌへの暴行など迫害の実態だった。その後、松前藩は蜂起に関わったアイヌ三十七人をこの地で処刑した。
毎年9月末にはアイヌの人たちを中心に、クナシリ・メナシの戦いの犠牲となったアイヌと和人の供養のため「イチ ャルパ」(アイヌ語で供養祭)という催しが行われている。
「クナシリ・メナシアイヌの戦い」は「コシャマインの戦い」(1457年)、「シャクシャインの戦い」(1669年)に続くアイヌ最後の戦いとされる。この戦いの後、クナシリとメナシのアイヌ社会は松前藩に屈し、1799年には東蝦夷地仮直轄政策(幕府が直接アイヌと交易をおこない、アイヌの和風化を図った)が始まり、アイヌの地位低下が決定的となった。
ノッカマップ岬にはノツカマフ1号2号チャシ跡(アイヌが築造した砦や聖地などの施設)がある。
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