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書評とかレビューとか

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2019年10月の記事一覧

書店員の私が「メルカリ」で「万引き犯」を追い詰めた、意外な方法|現代ビジネス

書店の万引きについて講談社 現代ビジネスに寄稿しました。

この日常にできたわずかな傷口から妄想や陰謀が侵食していく/【書評】『サブリナ』ニック・ドルナソ 藤井光・訳 早川書房

 『サブリナ』は、サブリナという女性の失踪事件を発端として関わる人間が徐々に追い詰められ、社会もSNSを通じて陰謀と妄想の不穏な空気が膨らみ主人公たちに追い討ちをかける。この日常にできたわずかな傷口から妄想や陰謀が侵食していく感じがグラフィックノベルでありながらとてもアメリカ文学的だ。  帯にはエイドリアン・トミネが絶賛との惹句が踊るが、まさしく初期のトミネの『スリープウォーク・アンド・アザー・ストーリーズ』のような渇いた気怠さを彷彿とさせ、絵柄は『キリング・アンド・ダイング

雑誌『ポパイ(POPEYE)』風コインランドリー日記

《ぼくらのアーバンビバーク》 いつもは仲間たちと高円寺あたりでグルーヴを浴びているぼくらでも、アーバンライフをサバイヴするにはちょっとしたブレイクも必要になるよね。 そんな時、阿佐ヶ谷で買ったヴィンテージなレイヤーをリフレッシュするために通う「コインランドリー」がお気に入り。 途中でハンバーガーとフライドポテトを買って気分はワイルドなアメリカ人(買い食いなんかしちゃったりして)。 洗濯機にレイヤーを放り込んで800円を入れるだけでリフレッシュ開始。 こうしてぼくだけの