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リノベ日記-1 「RE-The Renovation Will Not Be Televised」

この日記は、2013年東京の東池袋で新聞配達所だった廃墟同然の築40年を超える小さな三角形をしたビル。「三角ビル」をリノベーションをして、カフェ「KAKULULU」が出来るまでを綴ったブログ「The Renovation Will Not Be Televised」を、7年経った2020年に加筆修正を加えた物です。

現在の「KAKULULU」は以下のようなお店になっておりますが、当時は全てが形を為しておらず、スケルトンからのゼロスタートでもなく、既存の新聞配達所を内装が残るマイナスからのスタートでした。

当時のリノベ日記ですが、想像以上の方に見て頂いたようで、お店がオープンした時、一番最初の雑誌取材は住宅&ライフスタイル「LiVES」でした。編集者の方に「リノベ日記を実は読んでいて..」と言われ、少し気恥ずかしかった記憶があります。
「LiVES」掲載後、その誌面を業界関係者の方が読んでかなのか、ファション雑誌の撮影場所としてのオファーが数件来て、オープンから数ヶ月は「飲食店」としての取材がなかなか来ない不思議なスタートでした。


「Introduction」 2013年4月25日木曜日 

 余りにも水面下で動き過ぎて、いざ[報告]の段階に入ると緊張してしまう。
まるで自分が陸上生物だったのを忘れてしまったかのように長い事潜っていた気がする。

 遡れば、昨年の春過ぎ。
自転車で家までの帰る途中、ふっと目に入った建物。
オレンジ色の街路灯に浮かび上がる人の手が数年入ってないと思われる古い小さなビル。
 
なのに不思議なことに「懐かしい」と感じてしまった。
物件にはカレンダーの裏面を使って、味のある手書きの文字で不動産屋さんの電話番号がマジックで書かれていた。

 "空き家"なのだ。ここ。

 よく外国のミュージシャンが何か電気的啓示を受け、自分はミュージシャンになったんだと自伝で語ったりする。多分、あの感覚似た何かを少しだけ感じた。

「ここ面白いかも」と思い、手書きの電話番号を写真に収めた。

それから、日に日に思いは増していった。
気づいたら人生で一番大きな賭け事する事になっていると自覚する。
 事の大きさに夜、何か言葉にならない言葉を叫びたくなったりしてしまう事もあるけど。自分の夢のスタート地点。新しい場所。

 多分、これから悪戦苦闘の日々に突入すると思う。
技術もろくに無く、不安や緊張に襲われることになるはず。
でも全てを楽しんで一つ一つやって行こう。

 ブログのタイトルは、とある曲をあやかってちょっとした冗談を。
日曜日の夕飯時にテレビでは決して流れないリノベーション。
お付き合いください。

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※以下、300円の有料になりますが、リノベ日記は有料マガジンとして1500円で全て読むことができます。一本あたり40円ほどになる予定で、そちらがお得です。
加筆部分では、成功した部分 / 失敗した部分 / 7年経った蓄積の中の話 / お店を構成する要素のサンプリングソースなどを織り交ぜて展開していければと思います。
もし、これからカフェ経営をしてみたい方、リノベーションをしてお店/住まいを始めたい方など、少しでも何かになれば幸いです。

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