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会員様寄稿【恋愛小説】幸吉II (1)幸せな日々

登場人物
幸吉:42歳 花屋オーナー 青年会議所所属
さおり:37歳 幸吉の妻 

幸吉は、かつての恋人、くみと別れた後、さおりと結婚していた。現在は実家に幸吉、幸吉の母、そしてさおりの3人で暮らしている。

ある朝、食卓での会話が始まった。

さおり:「お義母さん、洗濯と掃除は私がやりますから、休んでください。」

幸吉の母:「ありがとう、さおり。でも、これは私の日課だから気にしないで。」

幸吉:「さおりの料理、本当に美味しいよな。毎日感謝してるよ。」

さおり:「ありがとう、ゆきくん。ゆきくんも少しは家のことを手伝ってくれると助かるんだけどな。」


幸吉:「そうだね〜。そういえばインスタグラムのいいね、すごい数だね。」
幸吉は都合の悪い事はいつも答えない。インスタの話をして注意を逸らしている。

さおり:「インスタのおかげで、県外からの注文が増えたの。今週もまたいくつか配達があるから、実家に戻る時に済ませてくるわ。」

幸吉:「さおりのブーケ、ほんとに人気なんだな。技術もどんどん向上してるし、誇らしいよ。」

その夜、幸吉は青年会議所のメンバーとまた飲みに行く予定だった。

幸吉:「さおり、今日は遅くなるけど、大丈夫?」

さおり:「いつものことだから、気にしないで。帰りが遅くても、ちゃんと安全に帰ってきてね。」

幸吉:「ありがとう、心配してくれて。JCのメンバーとも色々話すことがあるし、飲み過ぎないようにするよ。」

幸吉 : 「明日、配達するお花の準備なんだけどさおりやっておいてくれる?」

さおり:「うん、わかったわ、やっておく。いってらっしゃい。」

幸吉を送り出したあと、さおりは明日配達する花の作業を手際よく済ませる。

忙しい毎日だが、大好きな幸吉とともに過ごせる日々にさおりは満足していた。
そして、自分のお花を喜んでくれるお客さんのためにもっと技術を身につけようと頑張るのだった。

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