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第214段「ストーリーとトリミングとストリーミング」

自分は元々いわゆる早口なのでむしろ思うのですが、最近元々早口でない人もどんどん早口になってる気がする。
時流がそうさせるのか。
でも速度が速いだけでストーリーが無いというか、ただストリーミングしてるだけの早口が多くなってる気もする。
情報だけがとっかかりも無いままトリミングされずにたれ流されていくような。

会話の時に、その時間内に相手に伝えられる情報は量と深さが限定される。その量と深さを考慮しない話し手の話はその人が頑張れば頑張るほど逆効果で、結果伝わらない。
だからって浅い話で延々伸ばされてもそりゃつまらない。
さらに聞き手それぞれでメモリが違うから、そのチューニングは本当難しい。

おもしろいことをおもしろく説明するにはおもしろさの閾値がある。ある深さを超えたおもしろさはその深さについていけない聴き手が増えておもしろさが伝わらなくなる。でも話し手は浅いときよりそれを突き詰めてるから、どんどん深くした方がおもしろいと思ってしまい、つい伝わらない話をしてしまう。

適度な深さ×適度な量×適度な速さ

まあ、そんな最適な話ばっかだとそれこそ退屈なんだけど、それでも話自体がそもそも伝わらなければ元も子もないわけで。
それにはやっぱ、情報のトリミングと語り手自身のストーリーがとてもとても大切なんだ。

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