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第296段「荒野を歩け Walk on the wild side 」

最近、映像への興味が急速に薄れているのを実感する。文字やストーリーを読んでそれを自分で好きなように脳内で映像化するのは楽しいのだけれど、他者にストーリーをわざわざ映像化してもらってるのをわざわざ見るのがとても面倒で億劫で仕方がない。
自然や絵画はむしろドキドキするのだけれど。

わかりやすいものが無性に退屈で仕方がない。
というかわかりやすいものを求めすぎてることがこの世界を退屈にしてるんだと(根拠なく)思えてしまう。
でもわかりやすくないと売れないんだもんね、ヒットしないんだもんね、なら仕方がないね、とは思う。
なので自分がその世界に与しないしかない。

こうなってしまうと、どの作品がいいか悪いかなんて、もう自分には最早全くわからない(感じ)。
自分が好きな、感動してしまう、我に還るような、世界を知るような作品はたくさんある。
ただその出会いとその想いだけがある。
その作品が脳内をただ掻き回すような、幼児退行したみたいな感覚。

荒野を歩け、Walk on the wild side って感覚。
いつからか無くしてしまっていた野性を取り戻したような感覚。
目の前にある世界を、それを自分が自分で掴む感覚。
自分の触覚で感じる感覚。
他人に知らされないで、自分で試行錯誤して自分でわかる感覚。
なんかそうした方が、単純にドキドキするのだ。

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